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なぜドイツは「GK人気」高く日本では貧乏くじ? GK後進国の日本でノイアーを育てる方法

4/9(木) 12:01配信

REAL SPORTS

マヌエル・ノイアー、マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン、ベルント・レノ、アレクサンダー・ニューベル……。ドイツが優秀なGKを数多く輩出する背景には、当然ながら子どもたちのGK人気が非常に高いことが挙げられる。対して、GK人気が決して高いとはいえない日本が学ぶべき、ドイツのGK観とは? 名門VfBシュトゥットガルトでU-14、U-15のGKコーチを務める松岡裕三郎が、ドイツの実例を挙げながら、日本のGK人口を増やすために解決すべき課題を語る。

(文=中野吉之伴、写真=Getty Images)

ドイツの子どもたちが欲しがる定番3点セット?

「GKやってみない?」

もしGK経験のない子どもがサッカーの試合で監督にそう声をかけられたらどう思うだろう?

「なんで俺が?」「いやだ。私やりたくない」「ミスしたら味方に文句言われるかも……」「面白くないじゃん!」……。

日本だとそういう反応がまだまだ多いのではないだろうか。子どもの親は「なんでうちの子が!」ともっと過剰に反応してしまうかもしれない。GKの価値をしっかりと理解していない指導者にも「フィールドプレーヤーとしては動けなさそうだから、しょうがないからGKでもやらせよう」という考え方がいまだにあると聞く。最近はGKに関する情報も増えてきており、少しずつやりたいと思う子どもも増えてきているようだが、まだまだ昔からの誤解と先入観で過小評価を受けている傾向が強い。

そこでGK人気が非常に高いドイツの実例を挙げながら、GKについて再考してみたい。スポーツ環境が整っているドイツでは、グラウンドは芝であり、セーブしても痛くないというとても大きなメリットがある。だが、そうしたハード面だけが理由でGKをやりたがる子が多いのだろうか。他にもさまざまな理由があるのではないだろうか。そのあたりを掘り下げてみたい。

ドイツの子どもたちはサッカーを始めたばかりの時、まずボールを買って、スパイクを買って、と同時にGKグローブを欲しがる。誕生日に祖父母から3点セットでプレゼントしてもらうことも多い。チーム練習時にGKグローブを持ってくる子どもがたくさんいるのだ。我が家でもそうだ。息子は主にフィールドプレーヤーとしてプレーを楽しみながらも、今でも「やっぱ、俺GKやりたいな」とこぼす時がある。僕が指導しているチームの子どもたちを見ていても、みんなやっぱりどこかGKへの憧れがあるように感じる。

インタビューに協力してくれたのは現在ドイツ・ブンデスリーガ2部のVfBシュトゥットガルトでU-14、U-15のGKコーチを務める松岡裕三郎氏。同志社大学卒業後にドイツへ渡り、選手、そして指導者としてさまざまなクラブで経験を積みながら、2018年から同クラブで活動している。街クラブからプロクラブまでを渡り歩いてきた彼は、今回の企画にうってつけの指導者だ。

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最終更新:4/9(木) 17:32
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