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山陽3県の感染、8日までで55人に 4月に急増、大半は経路不明 専門家「感染期の入り口」

4/9(木) 7:32配信

中国新聞デジタル

 中国地方の自治体が発表した新型コロナウイルスの感染者が8日午後9時現在、広島、山口、岡山3県で計55人に達した。4月の公表が7割の39人を占めており、8日はこれまでで最多の8人となった。感染者の多い地域から移動してきた人や、都市部の居住者で確認が目立ち、大半の感染経路は不明。専門家は、感染者が増えて接触した人を追えなくなる「感染期」の入り口にあるとして、警戒を呼び掛ける。

【グラフィック】中国地方の感染者地図(8日午後10時半現在)

 自治体の発表日を基にすると、5県で初の感染者が出たのは3月4日で、下関市の男性だった。3月はその後、6、8~19、23、24、31日の計16日間でゼロ。1日当たりの最多は2人で、合計で16人だった。

 4月は一転、急増した。1人だった1日と5日を除き、連日4人以上を記録している。8日午後9時現在で計39人に上っている。

 県別の感染者は、広島24人、山口17人、岡山14人。このうち、海外に渡航したり、東京都など感染が広がっている地域と往来したりしていたケースが過半数の29人(広島11人、山口8人、岡山10人)を占める。

 広島県では、クラスター(感染者集団)が発生したとされる京都産業大出身の福山市の男性や、福岡市から転居した広島市の男性、京都市から就職で来た府中町の男性が感染。山口、岡山両県では東京や大阪への出張後に発覚した事例が目立ち、岡山市ではスペインへ旅行や米国留学からの帰国後に判明した人がいた。

 広島市では、3月に4人だった感染者が、4月は9人に増えた。いずれも現時点で感染経路を特定できていない。8日に市役所で記者会見した阪谷幸春・保健医療担当局長は「緊急事態宣言をした7都府県などへの往来を控え、やむを得ずに行った場合は企業や家族ぐるみで健康管理を徹底してほしい」と強く求めた。

 感染した55人の年代別は40代が15人で最も多く、20代10人、50代9人、30代6人と続く。仕事などで活発に動いている世代で感染が広がっている実態がうかがえる。60~80代は計6人、10代が1人で、ほかの8人は非公表とされた。

 広島県感染症・疾病管理センターの桑原正雄センター長は「地方都市では、都会や海外から移動してきた人が感染源となるケースが多い」とみる。中国地方も感染期に向かっているとして「感染者の多い地域に行かないことはもちろん、不要不急の移動を控えることが非常に大切だ」と説く。

 島根、鳥取両県では確認されていない。ただ、島根大医学部(出雲市)の礒部威教授は、3月下旬以降に異動や転居で都市部から人の流れが増えた点を踏まえて「いつ発症者が出てもおかしくない状況に変わりはない。緊急事態宣言も人ごとではなく、危機感を強めてほしい」と強調する。

中国新聞社

最終更新:4/9(木) 7:32
中国新聞デジタル

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