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元カープの4番・西田さんはいま…社会人野球の監督として新たな挑戦をスタート

4/9(木) 16:30配信

まいどなニュース

 現役時代は広島カープの4番を務めるなど勝負強い打撃で活躍し、引退後は独立リーグの指導者として実績を残してきた西田真二さん(59)。今年1月に社会人野球、セガサミーの監督に就任し、新たな挑戦をスタートさせた。

【写真】カープ時代の西田監督

 東京・八王子にあるセガサミー球場。西田監督は毎日、グラウンドに出てバッティング投手を務める。黙々と球を投げ続けること約40分。今年60歳を迎えるとは思えないほど元気だ。「打者の状態を見るには、実際に自分が投げるのが一番よく分かるからね。独立リーグでも、ずっとやってきたから全然問題ないよ」と心地良さそうに汗をぬぐった。

 明るい性格はカープ時代と変わらない。豪放磊落(らいらく)に見えるが、それでいて選手一人一人に目を配り、細やかな気配りも欠かさない。川上哲矢マネジャー(34)は「西田監督が来られて、チームの雰囲気がすごく明るくなった。気さくな方なので選手たちもやりやすい環境だと思います」と話す。

 カープ時代は1年目に4連続代打本塁打のリーグタイ記録をマークするなど代打の切り札として活躍。リーグ優勝した91年には4番も務めた。95年に引退し、野球解説者や打撃コーチなどを経て、05年に四国アイランドリーグの愛媛監督に就任。07年から13年間、指揮した香川では5度のリーグ総合優勝、3度の日本一に輝き、NPBには26選手を送り込んだ。昨季限りで退任し、次に選んだのが社会人野球の監督だ。

 「この年になって声をかけてもらい、新たな世界でやれるのはありがたいこと」。関東地区では、西田監督が法大時代にチームメートだったり、対戦した選手が社会人や大学の指導者を務めているケースも多い。「母校(法大)ともオープンで戦えてうれしかった。大学の時以来の東京なので、新鮮な気持ちでやれている」。公式戦初采配となった3月26日のJABA東京都企業春季大会・東京ガス戦は6-2で勝利し、初陣を飾った。

 社会人野球でもプロや独立リーグで大事にしてきた指導者としての理念は変わらない。「コーチングとはお互いを信じること。指導者は選手を信じ、選手も指導者を信じることが大切。しっかりとコミュニケーションを取りながらチーム作りを進めたい。セガサミーはレベルの高い選手が多く、野球への取り組み方も思った以上にしっかりしている。プロを目指す若い選手には上でも通用する技術を教えていきたい」。

 創部15周年を迎えたセガサミーは、これまで都市対抗に10度出場し最高はベスト4、4度出場の日本選手権では準優勝の実績を持つが、昨季は両大会とも出場できなかった。再建を託された指揮官は「自分は高校、大学、プロと優勝してきた。セガサミーでも都市対抗で優勝できるように、これまで培った経験を生かしていきたい」と表情を引き締めた。

 「セガサミーは素晴らしい球場とクラブハウスを完備し、選手はとても恵まれた環境で野球ができる。我々ができる恩返しは応援してくれる会社や社員が元気になるような試合をすること」。広島に自宅を残しての単身生活。新型コロナウイルスでの影響で今年の日本選手権が中止になるなど今後の大会開催も不透明な部分は多いが、西田監督は持ち前のポジティブシンキングでチーム強化に情熱を注ぐ。

 PL学園ではエース兼4番で高3夏に全国優勝。法大を経て83年にドラフト1位でカープに入団した。「男はつらいよ」のフーテンの寅さんから名付けられた「トラ」の愛称でファンやチームメートから愛された。

 「カープは知恵と創意工夫で選手を育てていくチーム。指導者としての礎を築いてくれたのがカープであり、今の自分があるのはカープのおかげ」と感謝する。

 今季、V奪回を目指すカープは佐々岡新監督が就任。「同じ釜の飯を食った佐々岡監督がどんな野球をするのか注目している。法大の後輩の宇草(ドラフト2位)も入団したので、とても楽しみ」とエールを送った。

(まいどなニュース/デイリースポーツ・工藤 直樹)

◆西田 真二(にしだ・しんじ) 1960年8月3日生まれ。和歌山市出身。現役時代は左投げ左打ちの外野手。174センチ、82キロ。背番号28。小学3年から野球を始め、PL学園ではエースで4番を務め、3年春にセンバツ8強、同年夏は全国制覇を果たした。法大で外野手に転向し、82年のドラフト会議で広島に1位入団。通算777試合に出場。402安打、44本塁打、226打点、打率・285。95年に引退し、05年から四国アイランドリーグの愛媛、香川で監督を務めた。

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最終更新:4/9(木) 17:14
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