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新型コロナで風評被害や中傷、当事者の悲痛な声 「被害があまりにもひどすぎる」

4/10(金) 22:14配信

福井新聞ONLINE

 福井県内で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、デマを発端とする飲食店の風評被害、感染者が出た事業所への中傷が広がっている。当事者は「はらわたが煮えくりかえる思い」「営業再開の足かせになる」などと悲痛な声を上げている。

 福井市文京5丁目の「鮨十兵衛」は、店の家族が感染しているという、事実と異なる相関図がインターネット上に出回った。以来「なぜ営業を続けるのか」という電話や無言電話が1日に3、4回あり、店の写真を撮る人も現れた。

 外出自粛も相まって4月だけで70~80組がキャンセルとなり、現在、営業を自粛している。店主(37)は「誰かが軽い気持ちでネットに上げたのかもしれないが、被害があまりにもひどすぎる」と憤った。

 坂井市三国町安島の民宿「おおとく」は、市内の感染者が初確認された3月31日に4月2日からの営業自粛を決め、張り紙やホームページで告知した。しかし、「利用者から感染者が出たための休業」などのデマが数件上がった。ある男性従業員は「いち早く対応したのにあまりにも理不尽。うわさだけが先行して営業再開後の足かせになるのが怖い」と話した。

 福井市開発5丁目の温浴施設「リライム」は、県内での感染が確認されて以降、ネットの掲示板に「感染者が出入りしている」「従業員が感染している」「隠さず、発表しろ」などと書き込まれた。

 リライムは、ジムやプールを休む一方、温泉やホテル業務は続けている。同社長は「北陸新幹線工事の作業員ら多くの人が宿泊している。休むのは簡単だが、風評に屈せず温浴・宿泊施設としての社会的責任を果たしたい」と力を込めた。

 男性役員が感染した県内のある企業には「コロナやろ」などと心ない中傷を含む問い合わせが相次ぎ、ホームページから社員の顔が分かる写真を削除した。現在、自宅待機している男性社員は「ばい菌のような扱いを受けている」と憤る。

 男性はいつ自分が発症するか、体温を測るのが怖いとしつつ「(社員は)みんな苦しい思いをしている。中傷や風評被害が少しでも減ってほしい」と話した。

最終更新:4/10(金) 22:14
福井新聞ONLINE

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