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甲子園が消え活動休止中のナインへ…鍛治舎監督LINEで熱いエール「顔晴ろう」熊本地震の経験伝える

4/10(金) 22:30配信

中日スポーツ

 高校野球で今春のセンバツ大会に出場予定だった県岐阜商の鍛治舎(かじしゃ)巧監督(68)が10日、本紙の電話取材に応じ、現在活動休止中の部員にLINEで熱いエールを送ったことを明かした。秀岳館(熊本)で指揮を執っていた2016年には熊本地震に見舞われ、今回と同様に一時活動休止状態を余儀なくされながらも同年夏の甲子園で準決勝に進んだ。LINEでは当時の様子とともに「今が踏ん張り時」などつづられ、選手の背中を押している。

 LINEを送ったのは入学式が行われた8日。文面には「力を合わせて顔晴(がんば)ろう」「目の色を変えて自主トレしてください」「自分に妥協しないようにね」「君たちを信じています」などと、アマ球界の名将らしい熱いメッセージが並ぶ。「今は悩んでいても仕方がない。前を向いてほしいという思いを込めました」と鍛治舎監督は語る。

 岐阜県内は全ての公立校が臨時休校中だ。本来ならセンバツ大会に出場するはずだったナインも、部活動の休止状態が続いている。75人の部員は3月11日の全体練習を最後に、自宅でのトレーニングを続けている。鍛治舎監督も部員と対面できず、やりとりもLINEによる各部員からの日々の自主練習報告だけだ。

 岐阜県以外では練習試合を解禁した地域もあり、焦りや悔しさを感じる部員もいたという。8日に送ったLINEには、そんな部員を励ますために自らの被災体験もつづった。秀岳館を指揮していた2016年4月、熊本地震の影響でチームは一時解散し、全部員を帰省させた。自身は1人だけ残ってグラウンドを整備し、再開の日を待った。1カ月後に再集合した部員は直後の夏の甲子園で4強入り。被災前よりもレベルアップした姿を全国に見せつけた。

 「あの時と同じような状況なんですよ。当時の秀岳館の選手たちはギラギラしていましたね。今回もピンチをチャンスに変えて、選手一人一人が成長してくれると思います」。その証拠にLINEへの返信が次々と寄せられ、部員はそれぞれの決意や覚悟を語ったという。

 部活動再開への見通しは不透明な状況だが「今のみんなの決意通りで大丈夫だと思いました。夏もどうなるか分からない。けれど今を頑張るということが、絶対に次の人生につながりますから」。苦難を知るからこそ、確信を込めて言い切った。

最終更新:4/10(金) 22:48
中日スポーツ

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