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第2のハウンが生まれないように…性売買の罠にはまった10代を“被害者”として保護

4/24(金) 11:14配信

ハンギョレ新聞

韓国政府、23日に「デジタル性犯罪根絶対策」を発表 児童・青少年の保護は徹底的に 家出など切迫した状況での売春は 処罰から保護政策に切り替える 「オンライン・グルーミング」の処罰条項も新設  擬制強姦罪の成立年齢、13歳から16歳未満に 同意・見返りの有無に関係なく処罰

 韓国政府が23日に発表した「デジタル性犯罪根絶対策」には、性売買対象の児童や青少年を“被害者”と規定し、オンライン・グルーミングの処罰条項を新設するなど、児童・青少年保護を大幅に強化する案が盛り込まれた。「ハウン(仮名)事件」のように、性的暴行を受けたにも関わらず、法体系の不備で保護を受けるどころか、むしろ性犯罪扱いされてきたことを防げるかどうか、注目が集まっている。

 政府は同日、性売買の対象になった児童・青少年を、自発的に売春した被疑者として扱う現行の条項を変えると発表した。彼らを“被害者"に変更し、処罰ではなく保護する方向に政策を転換するというのが核心だ。現行の「児童青少年性保護法」(児青保護法)は、性売買の対象になった児童や青少年を少年院に監置するなど保護処分の対象と定めているが、未成年者を売春に至らせる構造的問題には目を背けているという批判を受けてきた。国家人権委員会が2016年、梨花女子大学ジェンダー法学研究所に依頼して実施した「児童・青少年性売買の環境及び人権実態調査」の結果によると、19歳未満の回答者の61%が「家出後、住居や雇用、経済問題など切迫した状況で売春に足を踏み入れた」と答えた。また、2014年から2018年まで実際に保護処分を下した事件はわずか6件に過ぎず、事実上死文化しているにも関わらず、現実では加害者がこの処罰条項を悪用して被害者を脅迫したり、搾取することも繰り返されてきた。

 メッセンジャーアプリなどを通じて親しくなり、被害者が同意したかのように見せかけて性的搾取を行う「オンライン・グルーミング」を処罰するという内容も注目に値する。児童や青少年に対する性犯罪はオンライン・グルーミングから始まり、性的動画や写真を要求して、その流布を脅迫することで直接対面や性的暴行につながるケースが多いが、政府はこうした一連の段階をすべて処罰する方針を明らかにした。特に、被害者の性的な画像と個人情報を流布すると脅迫することは、デジタル性犯罪構成の核心要素であるにもかかわらず、現行の性暴力処罰法の処罰対象ではなかったが、その法的根拠を設けるということだ。

 ただし、オンライン・グルーミングなどを具体的にどう規定するかという課題が残る。韓国サイバー性暴力対応センターのソ・スンヒ代表は、「特にオンライン・グルーミングは非常に多様な方法で行われており、その概念をいかに規定するかが重要だ。特定の行為を列挙するよりは、包括的に条文を構成しなければならない」と述べた。米国は現在、性犯罪を目的に電子機器を利用して16歳以下の児童に関する情報をやり取りすることを禁じている。

 政府はまた、未成年者の擬制強姦罪(法定強姦)の基準年齢を13歳未満から16歳未満に引き上げ、保護対象を拡大した。擬制強姦罪は、当事者の同意や見返りの支給にかかわらず、彼らと行った性行為を強姦と同じく見なし、処罰することだ。現在、日本を除き、英国や米国などは擬制強姦の適用年齢を16~18歳未満と規定している。対象児童・青少年条項の削除、オンライン・グルーミング処罰、擬制強姦年齢の引き上げは、いずれも国連児童権利委員会が昨年韓国政府に勧告した事項でもある。

 女性・児童界は今回の対策に関連した立法が完了すれば、第2の「ハウン事件」のようなことが繰り返されないものと期待を寄せている。知的障害児童青少年のハウンさんは2014年、13歳の時、家出から1週間後に成人男性6人に性的暴行を受けたが、性売買事件として捜査を受け、性売買児童・青少年に分類され、被害者として保護・支援を受けることができなかった。擬制強姦罪も成立せず、犯罪過程で加害者のグルーミング要素も全く考慮されなかった。「タクティンネイル」のイ・ヒョンスク代表は「今回の対策が施行されればオンライン・グルーミングなど犯罪者の摘発と処罰が容易になり、児童・青少年対象の性犯罪を抑制する効果があると思う」と述べた。

パク・ダヘ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:4/27(月) 9:58
ハンギョレ新聞

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