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暑さに強いコシ開発 食味変わらず 整粒率は向上 新潟大

4/27(月) 10:02配信

日本農業新聞

 新潟大学は、水稲「コシヒカリ」で暑さに強い新品種の開発に成功した。登熟期に高温にさらされても品質が低下しにくく、食味や作期も原種と変わらない。「コシヒカリ新潟大学NU1号」として3月9日に品種登録された。今後は県と共同で、「コシヒカリBL」などと掛け合わせ、いもち病に強い品種に改良することで、現場への普及を目指す。

 水稲は登熟期に高温にさらされると、乳白粒が発生しやすくなる。乳白粒は、でんぷん分解酵素のαアミラーゼの活発化で起こる。新品種は「コシヒカリ」の細胞を培養するときに起きる突然変異を利用して選抜し、αアミラーゼ遺伝子の働きを抑えることに成功した。

 新潟、鹿児島、福岡で行った高温耐性試験では、全ての圃場(ほじょう)で原種よりも新品種の整粒率が高かった。2020年は新潟県刈羽村の農家が20アールで作付け、栽培特性などを検証する。

 また、新品種は米の高温障害を助長するとされる高濃度の二酸化炭素(CO2)にさらされても品質が低下しない特徴がある。地球温暖化で気温やCO2濃度が上昇した環境でも栽培しやすいという。

 新潟県では19年夏の猛暑やフェーン現象で、県内全域で米の品質が低下した。農水省の農産物検査結果では昨年12月31日現在、「コシヒカリ」の1等米比率は26・7%(全国平均は64・9%)にとどまっており、高温でも収量・品質が低下しない新品種の開発が、生産現場から求められている。

 新品種を開発した同大農学部の三ツ井敏明教授は「コシヒカリは新潟県の誇り。さらに進化したコシヒカリを育成し、産地ブランドを守りたい」と意欲を示す。

日本農業新聞

最終更新:4/27(月) 10:02
日本農業新聞

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