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「選手、チームの変化こそ我々の冥利の一つや」 元オリ監督が救われた野村克也氏の言葉

4/27(月) 11:40配信

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背中を押された王監督の言葉「人は必ず変化する。ならば良い変化を。変化、成長には行動が不可欠」

 オリックスは2014年に2位になって以降、Bクラスが続いている。リーグ優勝は1996年から遠ざかっているが、若手投手陣の成長、大物メジャーリーガーの加入など、2020年シーズンはとても期待値が高い。6年前に指揮していた森脇浩司氏の考えにはホークスで仕えた王貞治監督から学んだこと、南海の大先輩である野村克也氏の戦法があった。

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 ソフトバンクと最後まで優勝を争った2014年。主砲の李大浩、バルディリスが去り、目立った補強もないチームに当時、評論家からの予想は最下位が大半だった。それでも、“弱者が強者に勝つ”チームを作り上げた。選手もチームも急速な成長を遂げている中、それに対して貢献するには常に自身の向上が責務と考えていた森脇氏。王監督からの言葉もチーム作りの礎となっていた。

「人は必ず変化する。ならば良い変化を。変化、成長には行動が不可欠。その行動には勇気が必要だ。思いの強さが勇気を生む。人生はチャレンジの連続だ。歩みを止めないこと」

 王監督からの言葉は森脇氏の背中を押した。当時の合言葉は「良い習慣は才能を超える」「常に出来る理由を考えよう」。これは前球団でも折に触れ使った言葉だった。

 描くものはただ一つ、人気薄の逃げ馬。他からの評価は低くとも仲間を信じ、知恵を絞り皆で常に先手を打てる準備をする。一日一日を大切に、一瞬一瞬に全てを賭けてその寿命を延ばしていく。これは日本シリーズで勝つことから逆算したホークスでのマネジメントとは真逆のものだった。

オリックスが見せた変化に野村氏からも「選手、チームの変化こそ我々の冥利の一つや」

 この年、思い出深い試合が残っていた。2014年。開幕戦こそ2年連続開幕戦延長サヨナラ負けというタフなスタートだったが、4月を19勝8敗で乗り切り、交流戦も貯金をして終えようとしていた。6月18日の巨人戦。森脇氏はシーズンに於いて快進撃を続けるのに大きなターニングポイントとなるものだったと振り返る。この試合の解説者は勿論、野村氏。翌日のスポーツ紙には「ノムラの考え」で詳しく評論されていた。この試合は9安打6得点での快勝だったが野村氏の称賛の言葉はなく、攻守に動き過ぎと批判に近いものだったという。

 最終的に2014年シーズンはソフトバンクとの「10・2」決戦で敗れ2位に終わったが、Bクラス常連になりかけていたオリックスが死闘の1年を乗り越えて見せた変化は大きかった。

 時が経ち野村さんと時間を共有する機会があった森脇氏は「あの時のオリックスはかつてのホークスの選手の変化のスピードを上回っていましたよ。本当に尊いものでした」と伝えた時に野村氏から返ってきた言葉が忘れられないという。

「選手、チームの変化こそ我々の冥利の一つや」

 滅多に褒めることなく辛口で知られる野村氏からの言葉に“指揮官”としての喜びを再確認させれた。

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最終更新:4/27(月) 11:40
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