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ヘッジファンドもテレワーク、投資勧誘のビデオに子供乱入の可能性も

4/27(月) 10:55配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 子供が騒ぐかもしれない、とあらかじめ断りを入れる。家をきちんと片付ける。ひげをそるのも忘れずに。これらは新型コロナウイルス時代に新興ヘッジファンドが顧客を勧誘する時の心得だ。

新しいヘッジファンドを始めるのはただでさえ困難なのに、今年はさらに厳しい。少なくとも10社のヘッジファンドが4月1日に開業した。年内にはさらに設立が予定されている。新型コロナで世界が停止する前に創業者たちが期待していたより、少ない資金での船出になると、関係者らは述べる。

ジェフリーズのプライマリーブローカレッジでセールスを率いるバーサム・ラカニ氏は、「現在の市場環境では1億ドル(約110億円)超で開始できれば上々、5億ドル以上なら飛び抜けている」と話した。昨年は10億ドル超でスタートしたファンドも幾つかあった。

ここ10年を振り返ってみると、ヘッジファンドの資金集めは大抵の時期において難行苦行だった。高い手数料と低いリターンで敬遠され、顧客は投資資金を増やすより、資金を引き揚げることに関心があった。世界の大半が隔離状態にあり、リセッション(景気後退)あるいは大恐慌の可能性に身構える現状はさらに悪く、資金集めには最悪の環境だ。

移動の自由が制限されているため、現地に赴いてのデューデリジェンス(資産査定)は行えない。しかも著名ファンドが数年ぶりに新規資金を受け入れており、競争は激しい。一部の投資家は損失が出ている投資先について手を打つのに忙しく、新たな機会を探すどころではない。

ジュネーブを本拠とするファンド・オブ・ファンド、ファンダナの最高投資責任者(CIO)、ダリウシュ・アリエ氏は「テレビ会議だけで投資を決めることは絶対にない」と話す。これが同業者の共通認識だ。つまり、自由に動けるようになって運用者に会えるまでは金を出すことはないということだ。

ただ、集まる資金は少なくても相場下落の機会を生かすために開業を早める運用者もいると、プライムブローカーらが述べた。

アクティビストファンド、オネスト・キャピタルのショーン・バドラニ氏は、既に幾つかのファミリーオフィスから資金を確保しているが、今すぐローンチに踏み切るか大口の機関投資家を捕まえるまで待つか迷っていると言う。

取りあえず同氏が考えたのは、顧客候補とのテレビ会議を成功させるこつだ。散らかった家で子供が走り回っているところは見せず、静かで見た目の良い一角が映るようにする。そして必ずひげをそる。

原題:Hedge Fund Rookies Beg for Cash on Video With Kids in Background(抜粋)

(c)2020 Bloomberg L.P.

Katherine Burton, Hema Parmar, Suzy Waite

最終更新:4/27(月) 10:55
Bloomberg

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