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博士課程の人材育成後押し 北大大学院と24社連携

5/4(月) 18:15配信

北海道新聞

 北大大学院理学研究院は博士課程の人材育成に、民間企業と連携して取り組むプロジェクト「Ph.Discover(ピーエイチ・ディスカバー)」を立ち上げた。海外展開を見すえ、企業側の博士号取得者の採用意欲が高まっていることから、大学側も教育内容を充実させ、学部生のうちから博士課程への進学を将来の進路として考えてもらう狙いだ。

進む学生は減少傾向

 修士課程を修了後、博士課程に進む学生は減少傾向にある。文部科学省によると、2018年度の理学分野での進学率は16・2%と全体平均の9・2%より高いものの、20年前に比べ12・1ポイント低下した。北大も同様の傾向にある。博士課程を終えた若手研究者が不安定な雇用を余儀なくされる「ポスドク問題」などを背景に敬遠されているとみられ、親に進学を反対される学生も少なくないという。

 一方で企業側は、海外に比べれば待遇などの面で後れを取っているものの、プロジェクトの代表を務める同院の石森浩一郎教授は「近年は民間企業からの引き合いが強まっている」と指摘する。

対話イベント、インターンシップ企画

 石森教授らは2月に特設サイトを開設。これまで旭化成や日本オラクルなど24社が協賛した。このうち道内企業も3社ある。同月には博士号を持つ社員と学生や教員が対話するイベントを北大で開催。今後は協賛企業でのインターンシップの受け入れや社員による講義などを計画している。

 北大大学院の卒業生で旭化成人事部の伊勢田一也さん(33)は「米国をはじめ海外では博士号が重視され、同じ土俵で議論できるかどうかは博士号の有無で決まる」とし「企業が博士号取得者を求めていることを強く学生に発信していきたい」と話す。

 特設サイトでは、民間企業で活躍する卒業生のインタビューのほか、2月に北大で開かれたイベントの動画などを公開中。アドレスはhttps://phdiscover.jp/phd/

最終更新:5/4(月) 18:15
北海道新聞

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