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「不動産投資で節税」は危険 営業マンのセールストークが示す節税の真相と本末転倒な結末

5/8(金) 12:04配信

マネーの達人

収益物件を販売する不動産会社の営業マンのセールストークには、

「老後の年金になると思っていかがですか」
「団信加入で生命保険の代わりになりますよ」

「節税ができますよ」

といったものがあります。

どれもウソではありませんが、その言葉を鵜呑みにして何も検証せずに購入してしまうと、

・ 購入後に大きく物件価格が下がる
・ 思ったように収益が上がらない

などと、後悔することになります。

なかでも、節税目的で不動産投資をするのは、特に危険です。

不動産会社の営業マンが言う節税とは

不動産投資における節税と言えば、

・ 相続税
・ 所得税

・ 住民税

といった節税がありますが、不動産会社の営業マンが言う節税とは「所得税・住民税」の節税です。

ここでは法人ではなく、個人で給与収入がある人を例にあげてお話します。

個人で収益物件を購入し、家賃収入が発生すると、

年間の収入から経費・減価償却を引いた収益=所得
となり、所得を申告することになります。

マイナスの場合は、損失として申告することができます。

不動産賃貸業を個人で行う場合は、その不動産所得と給与所得を合算することができます。

また、損失も同様に給与所得と合算することができます。

これを「損益通算」と言います。

■損失が出た場合
損失が出た場合は、給与所得から損失分がマイナスとなります。

そのため確定申告すれば、年末調整で支払った所得税・住民税が還付され、節税ができるという訳です。

節税してお金が戻ってくるのは嬉しいものです。

特に収入が多く、所得税・住民税の支払いを高額だと思っている人に、この節税というキーワードは効くわけです。

節税は最初の1年だけ

この節税スキーム、実は1年目だけしか効果はありません。

例えば、1800万の新築ワンルームを金利2%・フルローン・35年で物件を購入したとして考えてみましょう。

・ 毎月の返済 … 約6万
・ 家賃収入 … 月7.0万

・ 管理費・修繕積立金 … 月1.2万

・ 賃貸管理費 … 0.3万

購入諸経費として、

・ 登記費用25万
・ 不動産取得税15万

・ 減価償却20万

程度とします。

新築ワンルームの場合は、デベロッパーから直接購入するので仲介手数料などはありませんが、仲介手数料は経費には参入できません。

■初年度と2年目以降の節税効果
初年度の収支は、

年間収入84万 - 経費18万 - ローン返済72万=-6万と購入諸経費他-60万、-66万となります
1年目は給与所得より、不動産賃貸業の損失-66万を引くことができたので、大きな節税効果がありました。

しかし、2年目は同じ条件だと、損失6万と減価償却20万の-26万だけとなります。

初年度は大きな節税効果がありますが、2年目以降は節税効果が減ってしまいます。

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最終更新:5/8(金) 12:04
マネーの達人

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