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“教育虐待”!?専門家に聞く”教育熱心”との違いとは?|VERY

5/12(火) 23:10配信

magacol

新型コロナウイルスの影響で、長らく続いている子どもの休校。子どもの学力低下を不安に思うあまり、勉強させたい気持ちもつい強くなりがちです。子どもの能力を少しでも伸ばしたい、より良い環境を与えてあげたいと思うのは、親として当たり前の感情です。ただ、その熱心さが行き過ぎると、子どもを傷つけてしまう怖さも。“教育熱心”と“教育虐待”のボーダーラインはどこにあるのか、二児の母で臨床心理士の武田信子さんに聞きました。

つい子どもを叱ってしまう…|専門家が答える“教育虐待”Q&A

●武田信子さん

臨床心理士。武蔵大学人文学部教授。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。自身も二児のシングルマザー。教鞭をとる傍ら、子どもたちの養育環境をより良くするための様々な研究、活動に尽力している。

「子どものため」「将来のために」は危険信号。今の子どもをきちんと理解することを忘れずに

はじめにお伝えしたいのは、教育虐待は親の責任ではなく、日本の社会や学校教育を含めたこの国の現状が原因だということ。都内の思春期病棟の診療でも、地位も学歴もある裕福な家庭の子どもが精神科で苦しんでいる姿をたくさん見てきました。私は海外でも子育てをしてきましたが、親も子どももこんなに苦しむ必要はありません。

日本人には「高学歴・高収入=幸せ」という価値観が根付いていて、それを与えるのが良い親だと思っている。また、母親の中には子育てを成功させることにすがっている人もいます。それは、未だに子育てが母親の責任が強いと思われているから。バックグラウンドには社会の問題があると強調したいですね。

子どもの成果=自分の評価と一致させないこと

教育熱心と教育虐待の一番の違いは、前者は子どもが幸せになればいい、後者は子どもを期待通りに育てれば親として成功と考えていること。自分が虐待をしているかわからないという人もいますが、虐待に当たる言動としては、子どもを思い通りにしたくて脅しの言葉をかける、睡眠時間を削る、体調の異変を認めない、交換条件で無理なことを強いる、遊ぶ時間を与えないなどです。「子どものためを思って」「将来のために」と言い訳をしても、これらは子どもの発達プロセスを無視して親の理想を押し付けているだけであり、虐待に当たるので要注意です。

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最終更新:5/12(火) 23:25
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