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復興ショット、笑顔戻る 15日に営業再開 くまもと阿蘇カントリークラブ

5/13(水) 10:23配信

熊本日日新聞

 美しい芝生から望む阿蘇の山々-。熊本地震で被災し、休業していた熊本県南阿蘇村の「くまもと阿蘇カントリークラブ湯の谷コース」が、復旧工事を終えて15日に営業を再開する。永畑雄一郎総支配人(45)は「また多くの愛好家に伝統のコースでゴルフを楽しんでほしい」と4年ぶりの来客を心待ちにしている。

■南阿蘇村「湯の谷」15日再開

 「ナイスショット!」。9、11日に開かれた会員向けプレオープン。阿蘇カルデラに、軽快なスイングの音が響いた。宇土市から仕事仲間と訪れた吉田賢悟さん(49)は「震災の爪痕は残るけれど、やはりここは美しい。またプレーできてうれしい」。コースを回る人たちは一様に笑顔だった。

 同コースは1952年にオープンした県内で最も歴史あるゴルフ場。標高約700メートルの冷涼な気候と、起伏や傾斜の激しい地形を生かした5番ホール、通称「203高地」など難易度の高い名物ホールで知られ、年間約2万4千人が訪れる人気ゴルフ場だった。

 しかし、2016年4月16日の本震が直撃。フェアウエー全域に多数の地割れが起こり、11、12番ホールは山腹崩壊の土砂流入で消失。名物の3番ホール「馬の背」は、幅約10メートル、高さ約15メートルにわたって直下の県道側に崩れ落ちるなど大きな被害を受けた。本震2日後にコースの状況を確認した永畑総支配人は「映画と見まがうような惨状に、ただ絶句して立ち尽くすしかなかった」と振り返る。

 復活を望む多くのファンの声を受けて18年に修復に着手。19年に工事を本格化させ、ようやく再開のめどが立った。プレオープンの予約枠80組は、わずか1時間半で満員になったという。

 復旧後の新コースは、レイアウトが一部変更。3番ホール「馬の背」は、545ヤードから130ヤードに短縮し、2打減のパー3へ。続く4番ホールは右ドッグレッグ(右曲がり)に変わり、149ヤードから348ヤードに延長して1打増のパー4となった。両ホール間の高台には展望スペースを設け、ベンチからは360度に阿蘇の雄大な自然を見渡すことができるようにした。全体で1打減のパー71となったが、「これまで以上にさまざまなショットが要求され、より難しいコースになった」と支配人を務めるプロゴルファーの平尾南生子さん(46)。

 一方、新型コロナウイルス感染防止対策として乗用カートに消毒液を配備したほか、従業員も手袋を着用。自動精算機やタブレット端末も導入し、対人接触の機会を極力減らすよう工夫するという。

 永畑総支配人は「ゴルフは『3密』を避けやすい競技環境。新型コロナの影響は未知数だが、安心安全に楽しんでもらえるように手を尽くし、“名門コース”のにぎわいを取り戻したい」と気を引き締めている。(上杉勇太)

最終更新:5/13(水) 10:23
熊本日日新聞

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