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アルツハイマー病 なりにくいのは「女性より男性」「低身長より高身長」?

5/13(水) 12:01配信

Medical Note

私自身の事を書いて恐縮であるが、私は東京大学を辞めて1990年に国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)病院長・総長、自治医大学長を務めたが、その間、自分の専門とする血液学の方は学会への出席を含めて極めて怠け者になり、もっぱらインターネット上で「Health Day」「Medical News Today」の医療記事を読み、興味を持った記事はコピーしておいた。これらの記事の一部は健康に関する少人数出席の講演会に使ったことがあるが、90%以上はそのまま地域医療振興協会の私の本棚に重ねておいた。しかし最近になって、結構興味のある情報を私の本棚の中(タイトルだけは私の頭の中)にしまっておくのはもったいないように思えてきた。2017年に日本医学会会長を辞めてから時間に余裕が生まれたので、今までためた上述の記事の一部を何らかの形で書き残したいと考えるようになった。これからいくつかの記事を紹介したい。【地域医療振興協会会長・高久史麿/メディカルノートNEWS & JOURNAL】

◇カギ握る「タウたんぱく」ネットワークの違い

まずアルツハイマー病に関する論文をいくつか紹介したい。高齢化社会を迎えてアルツハイマー病が社会的な問題になっているが、同時に私自身の問題になるのではないかと現在恐れていることも執筆の理由となっている。

最初の論文はアメリカのVanderbilt University Medical Centerの精神行動科学教室の准教授Sepi Shokouhi氏が所属大学の「Center News」に報告し2019年7月7日のHealth Dayで紹介されている「女性の方がアルツハイマー病になりやすい理由の手がかり」(Clues to why Women Higher Odds for Alzheimer's)という記事である。

私は今まで女性の方が長命だからアルツハイマー病になりやすいのだろうと単純に考えていた。Shokouhi氏はPETスキャンを使って正常人と軽度の認識障害(mild cognitive impairment)の患者の脳内のタウたんぱくがどのように広がって動くかを調べた。すると、タウたんぱくの広がりのネットワークが男性と女性とで異なって、女性の方が男性よりも脳の各部をつなぐ部分(bridging region)の数が多く、その結果としてアルツハイマー病が起こりやすくなっていると報告している。

アルツハイマー病の発症にはアミロイドβとタウたんぱくの両方の蓄積が関与しており、最近ではアミロイドβよりタウたんぱくの方が重要な役割を演じているのではないかともいわれているが、この記事はこのことを裏付けているとも言えよう。

なお、アミロイドβたんぱくとタウたんぱくの両方に対するワクチン療法を同時に行った方がアルツハイマー病に有効なことも報告されている。このことも、いずれこの欄でご紹介したい。

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最終更新:5/13(水) 12:01
Medical Note

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