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「商品が入らない」地域食品卸の苦悩 大手集中で後回し

5/13(水) 8:01配信

食品新聞

外出自粛に伴う内食需要の高まりを受け、スーパーの食品売場は3月以降、軒並み売上げを大きく伸ばしている。4月に入ってからは品薄のカテゴリーや欠品する商品も増えてきた。それでも大手チェーンの店舗では比較的、商品が揃っているが、一方で地域の中小卸や小売店には商品が行き渡らず、需要の増加に対応できないケースが目立つ。

「注文通りに商品を納入できていたら、4月の食品売上げは前年比120%だった」。兵庫県の食品卸、藤澤の藤澤康雄会長は明かす。同社は食品のほか水産や農産も扱うが、これらは地元の外食店や温泉旅館などにも納めているため売上げが減少しており、スーパーとの取引が中心の食品部門が頼みの綱だった。しかし、家庭用商品の需要は増加しているもののメーカーからの入荷がままならず、結果的に食品の売上げは前年並みにとどまった。

和歌山県の食品卸、共栄の玉置宗克社長も「店からの注文は多いが、それ以上にメーカーの欠品が増えている」と説明する。同社も4月当初は前年比120%を上回っていたが、日を追うごとにメーカーからの入荷が減り、得意先へ十分供給できないまま最終的には105%だった。

実際にメーカーからは「休売している品が多く供給体制が不安定」(製粉メーカー)、「配荷の調整と得意先へのお断りが、営業マンの仕事になっている」(調味料メーカー)といった声が聞こえてくる。

卸に対するメーカーの対応はさまざまで、1~2ケースずつ細かく送ってくるところがあるかと思えば、一切連絡がなく、ある日まとめてパレット2枚分送ってくるメーカーもあるという。

こうした不定期な入荷は卸の現場にも混乱を招き、本来なら在宅勤務やフレックスの導入で縮小されているはずの労働時間を長くする要因にもなっている。

このように中小企業への商品が逼迫している背景には、生産の問題だけでなく、大手スーパーへの供給が優先されているという現状がある。京都の食品・菓子卸、丸正高木商店の高木誠治会長は「大手小売が納入業者にペナルティをかけ、中小が後回しになるという構造的な問題がある」と指摘する。「政府は『商品は十分にあります』と国民に呼びかけているが、中小卸・小売は商品が入らず苦心している。これまで災害が起きるたびに繰り返されてきたことだ」と続ける。

大阪の食品卸、大物の日阪俊典社長も「地元に商品を届ける役割を果たすべき地域スーパーに商品が流れてこない。モノの流れが上位に集中している現状がある」と強調する。

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最終更新:5/13(水) 10:56
食品新聞

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