ここから本文です

中学受験をしない小学生 いま何をすべきでしょうか 家庭でできることをアドバイス

5/13(水) 15:10配信

朝日新聞EduA

◆YES、NOで答えられない質問に自分の言葉で答えることを習慣づけて
◆大学の志望分野と自分の興味関心が一致している生徒は伸びる傾向
◆「主体性・多様性・協働性」を学ぶのに公立学校はとても良い環境

《質問者》
私の住む地域は中学受験をするのは一部で、我が家も公立中に進学させます。のんびり過ごす我が子が、大学受験では中学受験をした子どもと競わなければならないのが心配です。情報収集のため塾に通わせるべきでしょうか。子どもが伸びていくために、いま何をすべきでしょうか。(静岡県 小4と小1の母)

今号の回答者は都立白鴎高校・付属中学校長の善本久子さん

《回答》 興味・関心をできるだけ広げて

塾通いや早い受験にあせる必要はないと思います。私の学校は公立中高一貫校ですので、塾通いをして入学されるお子さんも多いですが、私は受験生の保護者の皆様にいつもこう言っています。「お子さんにYES、NOで答えられない質問をたくさんしてください。そしてその問いに正対して考え自分の言葉で答えることを習慣づけてください」

小学生の間は、親御さんの指導の下で学習し、「中学受験は親の受験」などと言われますが、大学受験ともなると、自らのモチベーションがなければ無理やり勉強させることは難しく、その時に大事なのは、(1)大学で勉強する明確な目的意識、(2)まず目の前のことに努力できる自律的な態度、の二つだと思います。

この二つのために、ご家庭でできることはたくさんあり、むしろご家庭の役割の方が大きいと思います。大学の志望分野と自分の興味・関心が一致している生徒は、学力が伸びる傾向があります。ただ、小中学生の段階では興味や知識の範囲はまだ狭く、将来の職業像も限られています。それをできるだけ広げて、知的好奇心を刺激してあげてください。博物館や美術館に行くことや、旅行などもその良い機会になるかもしれません。また、自律的な態度を育てるには、勉強だけでなく、毎日の生活で約束を守ったり、決めたことを続けたりする習慣が大切です。家事の役割や習い事の練習を毎日必ずすることなども効果的だと思います。

最後に、受験を情報収集戦だと思いすぎない方が良いかもしれません。「学問に王道なし」です。塾で多くの情報を得られるのも確かですが、これからの時代は、情報をうのみにするのではなく、課題を自分で設定し情報を批判的に読み解く力が求められます。

大学で必要なのは「主体性・多様性・協働性」です。公立学校はこれを学ぶのにとても良い環境だと思います。お子さんが学校生活を通じて、多様性を尊重しながら周りと一緒に自分の考えをしっかりもって行動できるよう、自信をもって励ましてあげてください。

善本久子 都立白鴎高校・付属中学校長

最終更新:5/13(水) 15:10
朝日新聞EduA

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事