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杉山清貴「型から抜け出すことの繰り返しが人生」孤高の歌い手が出した答え:インタビュー

5/13(水) 11:04配信

MusicVoice

 シンガーの杉山清貴が5月13日、オリジナルアルバム『Rainbow Planet』をリリース。2018年から2019年に掛けてはデビュー35周年イヤーで杉山清貴&オメガトライブの活動にフォーカスしてきた杉山。前作『MY SONG MY SOUL』以来、約2年ぶりとなるソロ作はMartin Naganoをサウンドプロデューサーに迎えた3作目。近年の作品の中で、最も杉山清貴らしさが溢れる1枚に仕上がったと話す。インタビューではベテランから新進気鋭の若手アーティストまで参加した制作エピソードを中心に、普段から悩まないと話す杉山の思考、現在興味があることなど多岐にわたり話を聞いた。【取材=村上順一/撮影=冨田味我】

最も杉山清貴らしいアルバムになった

――ソロ作品としては前作から2年ほど空きましたが、その間に構想はあったのでしょうか。

 何もなかったです。これまでセルフプロデュースで、次はこうしようと試行錯誤しながら30年作り続けた中で、2016年にアルバム『OCEAN』をリリースしたのですが、完成した時に「自分はこういうアルバムを作りたくて、音楽をやってきていた気がする」というほど手応えを感じました。それで、セルフプロデュースするのは一区切りついたかなと。

 それで次を考えた時に、プロデューサーを立てて、自分にはない世界を取り入れながらボーカリストに徹する仕事をしてみたいと思いました。2017年に初めてMartin Naganoさんと一緒に『Driving Music』を制作しました。お互い初めましてだったので探り探りな感じだったのですが、Martinさんが僕にはこういう楽曲が合うかもしれないなと作られたのが、2018年の『MY SONG MY SOUL』でした。

――Martinさんとの出会いはどんなものだったのですか。

 プロデューサーを探している時に、南佳孝さんから紹介していただいたんです。今作は僕とMartinさんの2人で作った、最も杉山清貴らしいアルバムになったと思います。

――3作完成して、プロデューサーを立てての制作はいかがでしたか。

 もう新鮮なことだらけでした。自分の世界でやっていると、ミュージシャンなどブレーンはあまり広がらないんです。でもMartinさんは僕が縁もゆかりもないところから、ミュージシャンを連れてきていただけるので、それは大きかったです。アルバムの制作についても雑談している中で話すんですけど、真剣には語り合わないんです。そのふわっとした中でMartinさんはイメージを持って進めてくれて。そうしたら去年の秋頃に20曲くらいデモが届きました。

――コンセプトも委ねて。

 そうです。僕からはほとんど要望などは出していなくて。

――今作『Rainbow Planet』は、すごく杉山さんらしさが凝縮されていると思いました。歌詞にも虹にまつわる言葉がたくさん出てきますが、虹というコンセプトはMartinさんが?

 基本、作詞家に関してもMartinさん任せなんですけど、それを意図的に伝えていたかどうかはわからないんです。僕も何作か曲をもらっていく中で。虹がよく登場するのを感じていました。それで、僕からも「せっかくだから虹をキーワードにしたタイトルにしましょう」と提案させていただいて。僕もいくつか考えたんですけど、売野(雅勇)さんに作詞していただいた「Rainbow Planet」という曲があって、これがタイトルに良いんじゃないかと思いました。

――多くの作家が参加されていますが、杉山さんの中で斬新だったと感じた曲や、難しかった曲などありますか。

 毎回あります。自分で作った曲は自分が歌いやすいメロディなんです。でも、他の方が違うアプローチで来るので「これを覚えるのか!」と(笑)。特に今作でそう思ったのはmanzo君が作曲した「Fall in you」です。manzo君は過去2作でも作ってくれていて、トリッキーな曲を書くんです。

――今作の中でも異質な1曲です。

 「Fall in you」は本当に難しく、なかなかメロディが覚えられなかったんです。詞に関しては僕が最初書く予定で3~4カ月ぐらい頑張ったけど良いのが書けなくて…。それで鈴木慎一郎くんに書いてもらうことになりました。その慎一郎くんもめちゃくちゃ難しかったと話していて(笑)。

――確かにメロディラインは難しそうなんですけど、不思議と杉山さんの歌が乗るとそれを感じさせないです。

 これは歌詞が乗ったらすごく歌いやすくなりました。「ラララ」で歌っていた時は本当に難しくて。慎一郎くんは「二人の色彩」と「暗闇を照らす微笑み」の2曲を作詞・作曲してくれて独特な世界を持っています。全くタイプの違う曲を持ってくるんですけど、それも面白いなと感じています。

――鈴木慎一郎さんは、過去にロックバンドに所属されていた時のイメージが私にはあったので、杉山さんに提供された曲を聴いて驚きました。

 慎一郎くんはこれまでも何曲か書いてもらっているんですけど、実は中学生の時の慎一郎くんに会っているんです。僕が以前お世話になった方がいて、その方が退社される時に僕がその方の家に挨拶に行ったんですけど、その方の息子さんが僕のファンだという慎一郎くんでした。

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最終更新:5/13(水) 11:04
MusicVoice

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