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JR九州、900億円調達へ 融資枠合わせ2000億円規模に

5/13(水) 10:01配信

西日本新聞

収入減長期化に備え

 JR九州は12日、新型コロナウイルスの影響で経営環境が悪化しているとして、金融機関からの新規借り入れや社債発行を組み合わせ、900億円程度を調達する計画を明らかにした。他に複数の金融機関と計1200億円の融資枠(コミットメントライン)を設定済み。資金調達規模は計2100億円に達する。新型コロナ禍による収入減の長期化に備え、事業運営に必要な資金を厚くする。

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 JR九州は鉄道旅客収入の減少などで今後、少なくとも毎月100億円の営業キャッシュフロー減を想定している。借り入れ額は600億円程度、社債は6月末までに300億円程度発行する方向で調整。さらに短期資金調達のため、コマーシャルペーパー(CP)発行なども検討している。

 鉄道会社は本来、乗客が支払う運賃などの現金収入があり、手持ち資金は枯渇しにくい。だが、新型コロナの感染拡大による移動や外出の自粛で、JR九州の4月の運輸収入(速報値)は前年比77・7%減と急減し、資金繰りが厳しさを増す。資金調達のほか、収益性が低い事業は売却して運転資金に充てるなどの対応をする。

 青柳俊彦社長は「キャッシュ(現金)を切らさないことがグループ最大の目標」と危機感をにじませる。新型コロナの影響は「いつ終わるのか、いつどのように回復するのか予想がつかない」と長期化を覚悟せざるを得ない状況だ。

 新型コロナの影響下でも、鉄道の安全投資や熊本、宮崎の両駅ビルへの投資はこれまで通り進める。一方、現状のような経営環境が続く場合、2025年度に全面開業予定としている長崎駅や、28年末までの完成を目指す博多駅の「空中都市構想」などの再開発計画は一部事業見直しなどが生じる可能性もあるとしている。

(布谷真基)

最終更新:5/13(水) 10:01
西日本新聞

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