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「子どものため」という発想がキケン!? 親による教育と支配に違いはあるのか

5/13(水) 11:30配信

FNNプライムオンライン

“毒親”の一例として、暴言や暴力、過干渉によって子どもを支配し、自分の思い通りに人生を歩ませようとする親が挙げられる。

なぜ、支配欲求を抱くのか…3つの動機

子どもを持つ人は、自分の言動を振り返り、「毒親かも…」と思ってしまうことがあるかもしれない。とはいえ、子どもを教育することは親の務めだ。

“教育”と“支配”は似て非なるものといえそうだが、明確な差はあるのだろうか。『子どもを攻撃せずにはいられない親』の著者である精神科医・片田珠美さんに、親が施す教育のあり方について聞いた。

「子どものためにもいい教育を」が“支配”のきっかけに

「“教育”と“支配”は紙一重で、明確な線引きは難しいです。どんな教育にも支配的な要素があります。親が正しいと信じている価値観を子どもに教え込んでいくわけですから」

密接に結びついている“教育”と“支配”。片田医師曰く、「特に、親が『子どものためを思うからこそ、教育に力を入れる』と考えるのは問題」とのこと。

「『いい学校で教育を受け、いい会社に入ることが、子どものため』と考え、親が良しとする教育を押しつけることが、子どもを追い詰めているケースは少なくありません。抑圧された子どもは、ある程度成長してからひきこもりや摂食障害になったり、家庭内暴力や弱い者いじめなどの問題行動を起こしたりする恐れがあります。その怖さを認識してほしいです」

「子どものためにもいい教育を」という発想は、決して珍しいものではないだろう。だからこそ、誰もが“支配する親”になり得るという。

「子どもを従わせようとする親の心の奥底には、支配したいという欲求が潜んでいます。なぜかというと、支配すると非常にラクだから。子どもが言うことを聞いてくれたらラクなので、『親の言うことを聞く子はいい子』というメッセージを送ってしまうのです。また、人は、誰かを支配することに快感を覚える動物。会社で鬱憤が溜まっていても上司や同僚にぶつけられず、支配できる相手が子どもしかいない場合、快感も相まって従わせようとしがちです」

支配欲求を抱いてしまう動機は、ほかにも考えられるそう。「利得」「自己愛」「攻撃者との同一視」という3つだ。

「『利得』とは、自慢できる学校や企業に子どもを入れたり、高収入の職業に就かせたりして、親がメリットを得ようとすること。『子どもへの投資を無駄にしたくない』という考えから、支配してしまいます。親の『自己愛』が強いと、子どもを利用して、自分が果たせなかった夢を実現しようと考えることもあります。漫画『巨人の星』の星一徹は典型的。プロ野球選手という夢を息子の飛雄馬に託して、スパルタ教育を行う姿は支配といえますよね」

3つ目の「攻撃者との同一視」は、自分が受けた屈辱的な体験と同じことを、子どもにもしてしまう防衛メカニズム。親から支配されて育った人が大人になると、子どもに自分の要求や願望を押しつけやすいとのこと。

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最終更新:5/13(水) 11:30
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