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石破茂元幹事長が語るアフターコロナの国のかたち コロナとの闘いは?国際秩序は?憲法改正は?

5/13(水) 14:48配信

FNNプライムオンライン

新型コロナウイルスの感染拡大で、私たちの生活、国や企業のかたちは大きく変わろうとしている。これは同時に、これまで放置されてきた日本社会の様々な課題、東京への一極集中、政治の不透明な意思決定、ペーパレス化の遅れ、学校教育のIT活用の遅れなどを浮き彫りにした。

【画像】石破議員の事務所でソーシャルディスタンスを保ってインタビュー

連載企画「Withコロナで変わる国のかたちと新しい日常」の第8回は、自民党石破茂元幹事長に、コロナとの闘いから、アフターコロナの国のかたち、そして国際秩序と憲法改正について聞く。

緊急事態宣言延長をどう見るか

――まず、今の政権の新型コロナウイルス対策を、どうご覧になっているか教えてください。

石破氏:
もちろん、「あとから考えれば」ということは数え上げれば切りがないほどあるでしょう。しかし全てにおいて、日本はシミュレーションをしてこなかったということに尽きるのだと思います。SARSや新型インフルエンザの被害が少なかったので、新型のウイルスに対する備えが私も含めて出来ていなかった。危機管理は、準備をしていないことは出来ない。今回はコロナですが、これが武力攻撃だったらどうだったろうかと思うと改めて背筋が寒くなります。

――今後の緊急事態宣言の延長について、感染拡大防止の判断と同時に、経済の状況をどう見ていくかが重要だと思いますが、足元の経済をどうお考えですか?

石破氏:
需要そのものを無理やりに消してしまっているのですから、リーマンショックとは全く違う状況ですね。もしも収束後に、企業が倒産し、労働者の能力が落ちているようなことになれば、供給不足による悪性インフレの懸念も出てきます。私は全国で同じ対応というのは、もうそろそろ止めた方がいいと思っています。

緊急事態宣言とは、外出自粛要請やイベントの会場の使用制限、医療目的の施設使用の同意などの権限を、47都道府県の知事が行使する法的担保を与えたものです。47人の知事が、自分の都道府県に見合った判断をしてください、ということなので、全部同じ対応となると法の趣旨とは違うのではないかと思っています。各地の実情に合わせた形で、人と物の流通を効果的に制限し、医療崩壊を防ぐ方策を講じ、経済の回復の時期をなるべく早くする。

そして、終息後の供給不足という事態を回避するために、需要を止めている間は助成金等で雇用と企業を守る。供給サイドが痛んだら、悪性インフレのおそれも出てくる、という懸念は、先ほど申し上げた通りです。

――緊急事態宣言では、全国一斉にやらないと人が移動してしまう恐れがあると指摘されています。

石破氏:
果たしてそうでしょうか。もちろん、国と各都道府県との綿密な調整や連携は必要ですが、県を超える移動についての自粛をお願いすることは、全国一律であるとそうでないとに違いがあるとは私には思えません。憲法で保障する「移動の自由」にも、「公共の福祉」という歯止めがかかっています。

これまでは東京や大阪、名古屋が日本を引っ張ってきたわけですが、地方創生の本質は、地方こそがこれからの日本を牽引し、大都市のリスクを可能な限り低減するということだったはずです。今こそその本旨に立ち返って、岩手県なら岩手県、山形県なら山形県内の人と物の移動を徐々に認め、日本全体が沈んでいくのを地方から防ぐべきではないかと思います。

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最終更新:5/13(水) 14:48
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