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国内クラウド基盤サービス市場は34.5%増の7800億円、矢野経済研究所

5/13(水) 17:45配信

BCN

 矢野経済研究所(水越孝社長)は5月12日、国内のクラウド基盤(IaaS/PaaS)サービス市場を調査し、市場規模推移・予測、クラウドベンダーの動向、新サービスの普及状況などを発表した。



 19年の国内クラウド基盤(IaaS/PaaS)サービス市場(事業者売上高ベース)は、既存情報システムのクラウド移行が引き続き市場をけん引するかたちで堅調に推移し、前年比134.5%の7800億円と推計する。ハイブリッドクラウドは、もはや一般化した。プラットフォームを適材適所に使い分け、またリスクを分散させる目的などから、19年はコンテナやマイクロサービスへの需要が拡大し、IaaS/PaaSのマルチクラウド化が進展を始めた。このトレンドは今後も続く見込み。

 注目トピックとしては、19年には金融業でのサービス導入と利用が拡大し、大手保険会社や証券会社でAmazon Web ServicesやMicrosoft Azureなどを採用する事例が増加した。また、メガバンクや地方銀行などでもクラウド基盤サービスを活用し、その適用範囲を広げようとしている。

 最近は、勘定系システムの基盤にパブリッククラウドを採用する事例も増えつつあり、これらのシステムが稼働後、何も問題がなければ勘定系システムの基盤にパブリッククラウドを採用する流れが起きるとともに、これまでセキュリティを理由にパブリッククラウドを敬遠してきたユーザー企業などでのサービス利用も増加し、クラウド基盤サービス市場の成長スピードは加速すると考えている。

 20年は、政府情報システムの「クラウド・バイ・デフォルト原則」を背景に、公共分野でのクラウド基盤サービス利用の拡大が期待でき、各クラウドベンダーも注力業種の一つに挙げている。ただし、公共分野は、民間と比較すると検討から導入までに要する期間が長い、または地域特有の事情があるなどの理由から、これらに理解のあるパートナーの確保がポイントになる。

 また、今後はオンプレミスからのクラウド移行だけではなく、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を目的としたサービスの活用やIoT、AI、5Gなどの普及が進み、大量のデータ管理やその分析が必要になると考えている。海外でクラウド内のデータが漏えいする事故があったことなどを受け、クラウド内のデータ管理に注目が集まった。20年以降は、国内でもクラウド内のデータ管理が注目され、データ管理に関するノウハウを持ったクラウドベンダーが台頭していくと見ている。

 市場規模が拡大したことにより、成長率こそ低下していくが、市場は高い成長を継続し、23年のクラウド基盤(IaaS/PaaS)サービス市場(事業者売上高ベース)は1兆6700億円に達すると予測する。なお、17年から23年までのCAGR(年平均成長率)は25.4%で成長する見通し。

最終更新:5/13(水) 17:45
BCN

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