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[大弦小弦]中くらいの政府

5/13(水) 9:35配信

沖縄タイムス

 社会科で「大きな政府」「小さな政府」を学ぶ。税金を多く取り、福祉を充実させる北欧型が大きな政府。その逆が米国型とされる。いま、国家の路線はコロナ対策で色分けできる気がする

▼小さな政府の筆頭はスウェーデン。移動や外出の制限を控え、独自路線を行く。いち早く都市封鎖した中国が、大きな政府の代表格か。独裁国家と疾病対策の適応性に、賛否が起きている

▼県は14日、休業要請の大半を解除する。入院患者数など3条件があったが、一つを満たしていない。疫学上の数値は「まだ」と言う。打撃が深刻な経済界は「ゴー」と言う。はざまで悩み抜いたからか、玉城デニー知事の説明は分かりづらかった

▼県経済の本格的な復活には観光受け入れの再開が必要だが、難しいのはこちらの出口戦略。来県者の増加は、感染リスクに直結する。稼ぎ時の夏休みへ、解除の指標と水際対策を整理せねば

▼コロナ対策で、自粛のお願いでしのぐ日本は「中くらいの政府」だろう。最近は「食事は対面でなく横並びで」と東京からお達しが来る。若い人はデートのときも横に座るのか。生活様式くらい自分で決めたい

▼政府と知事は市民の私権を制限せず、手持ちの権限の範囲内で方向性を示す。そのつど説明し、間違えたら引き返す。強権でも放任でもない回りくどさが、実は健全な国家像だと思う。(吉田央)

最終更新:5/13(水) 9:35
沖縄タイムス

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