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コロナ終息へJリーグを使って…地域とつながる社会連携活動「シャレン」に注目

5/13(水) 8:00配信

スポーツ報知

 新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、Jリーグの社会連携活動、通称「シャレン」が注目されている。J1~J3の全56クラブが地域社会と共同で取り組む活動で、2018年に新設された社会連携本部が主導する。12日には全56クラブがエントリーした「2020シャレン!アウォーズ」の表彰式が行われた。最近は、厚労省とタッグを組み、正しい手洗い方法などを各クラブのSNSを通じて発信、動画再生数は2000万回を超えた。

 3月中旬から4月上旬にかけて、Jリーグの各クラブが「感染予防のためにできること」という共通テーマを掲げ、SNS上で一斉に注意喚起を行った。

 MF中村俊輔(横浜C)、MF遠藤保仁(G大阪)、FW大久保嘉人(東京V)らが同じ啓発ポスターを手に持ち、予防を訴えた。選手が「石けんでの手洗い方法」「マスクの付け方と咳(せき)エチケット」を実践する動画も相次いで配信した。J1の18クラブが作成した感染予防動画は、合計2000万回を超える再生数を記録した。

 Jリーグの社会連携活動、通称「シャレン」を統括するJリーグ社会連携本部の合言葉は「Jリーグをつかおう!」。Jリーグが地域社会のために「できることをする」だけでなく、地域社会にも使われる存在を目指し、自治体や行政などと協力してさまざまな活動を行う。鈴木順本部長は「北海道から沖縄まで56クラブあります。それぞれが『点』で動いているものをシェアし、クラブ間で連携したいという思いがありました」と語る。19年は56クラブ合計1382回の活動が報告された。今回の感染症啓発PRは、Jリーグが厚労省に“つかわれた”形となる。

 Jリーグは再開の見通しが立っていないが、鹿島が指定管理者として運営権を持つ本拠地・カシマスタジアム敷地内にPCR検査センターを設置したり、東京Vがチャリティー商品を販売した収益を医療機関に寄付したりするなど、社会のためにできることを模索する動きが広まっている。

 「(コロナ禍で)地域密着の動きが進むのではないかと考えています。クラブが公共財として、地域に何ができるか深掘りさせていきたい」と鈴木本部長。社会信用性を備え、全国39の都道府県に存在するJクラブが足並みをそろえて行動すれば、効果は計り知れない。感染終息に向けても、“シャレン”は挑み続ける。(岡島 智哉)

 〇…「2020シャレン!アウォーズ」の表彰式では一般投票と専門家による選考の結果、4部門5クラブの取り組みが選定された。社会的意義を重視したソーシャルチャレンジャー賞が大宮の「手話応援デー」とF東京の「少年院の少年たちの社会復帰サポート活動」。パブリック賞が徳島の「ヴォルティスコンディショニングプログラム」、メディア賞が鳥取の「芝生で地域課題解決『しばふる』で街も人も笑顔に」、チェアマン特別賞が川崎の「発達障がい児向けサッカー×ユニバーサルツーリズム」に決定した。

 ◆Jリーグ社会連携本部 リーグ25周年の18年、Jリーグ理事に就任した公認会計士の米田惠美氏が中心となって創設。〈1〉クラブ、自治体、企業など3者以上が連携する〈2〉社会的テーマに対して取り組む、の2点を社会連携活動(シャレン)と定義。過去には、風疹抗体検査PRで約30クラブがSNSで選手を起用して抗体検査受診を訴えた。また「シャレン!キャンプ」として公募した活動アイデアを起案者、リーグ、クラブ、企業、行政が一緒になって磨き上げるワークショップを19年に2度開催。

報知新聞社

最終更新:5/13(水) 8:00
スポーツ報知

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