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患者、職員守る 感染症指定医療機関の医師 新型コロナ治療 最前線を語る 「治療薬 効果検証を」

5/14(木) 6:02配信

上毛新聞

 新型コロナウイルス感染症患者への治療を続ける群馬県内の感染症指定医療機関のトップを務める男性医師が13日までに、上毛新聞の取材に応じ、新型コロナ治療の最前線を語った。専用病棟を整備し、院内感染の予防を徹底。治療薬として期待される「アビガン」なども投与したが、効果について確信を得られないとして、国が検証を急ぐ必要性を指摘する。PCR検査数を増やすことも提言している。

◎自粛や休校 既に限界と指摘 PCR 検査増も提言

 「検温します」。防護服姿の職員が11日、非接触型の体温計で全ての来院者の体温を測っていた。入院者との面会は一律禁止。着替えは職員を介して届け、病状は病棟の外で説明する。男性医師は「接触をとにかく減らすことが院内感染の予防になる」と話す。

 受け入れた最初の感染者はクルーズ船の外国籍の乗客。重症者を含め最大で7人、今は数人が入院する。

 これまでの大きな課題の一つが、専用の病床を増やすことだった。本来の感染症病床は四つで、ウイルスが漏れない陰圧室や動線を完備していた。「一般病棟を(専用病棟に)切り替えるのは非常に危険」と考えたが、群馬県の要請や実際に感染者が増えたことを踏まえ3月下旬~4月上旬、切り替えに踏み切った。

 突貫工事で病室に換気扇を付けるなどして陰圧室を造り、新たな壁を設けたりエレベーターを専用にしたりして、1病棟を丸ごと専用に。影響で、一般の病床は数十単位で減った。

 感染者の治療は呼吸器内科の医師や看護師らでつくる感染症チームが当たる。肺炎症状があった感染者にアビガンを投与したケースもあったが、薬が効いたのか、自然に治癒したのかは判然としなかったという。男性医師は「国は科学的なデータを示すよう、検証を急ぐべきだ」と指摘する。

 「患者も職員も守る」。病院が最も留意してきたのが院内感染を防ぐことだ。全国の状況から、原因は飛沫(ひまつ)感染などが考えられた。勉強会などを通じ、予防策や感染者の治療基準などを職員と共有した。

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最終更新:5/14(木) 6:02
上毛新聞

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