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高炉大手2社の設備投資、19年度そろって大幅増。20年度は圧縮へ

5/14(木) 6:03配信

鉄鋼新聞

 高炉大手2社の2019年度の設備投資額(連結、工事ベース、国際会計基準)はそろって大幅な増額となった。日本製鉄は前年度比9・2%増の4813億円、JFEホールディングスは同18・8%増の3913億円だった。コークス炉や焼結機の更新など製鉄事業の基盤強化のための費用が増えていることなどが背景。一方、足元では新型コロナウイルスの影響で収益環境が急激に悪化しており、20年度は両社とも設備投資を圧縮する方向だ。
 両社はここ数年、高水準の設備投資を維持してきた。国内製鉄所の基盤整備が重点課題となっているためで、上工程設備の新鋭化や健全性の維持に経営資源を積極的に投入してきた。
 日本製鉄の19年度の設備投資を目的別に見ると、製鉄設備の健全性維持や生産現場の安全・環境・防災に関わる「事業基盤強化投資」が全体の約6割を占めている。
 基盤固めは今後も続く見込みだが、収益環境は足元で急速に悪化している。昨年からの鉄鋼需要減に新型コロナが拍車を掛けており、両社とも設備投資の見直しや延期などを検討している。
 両社とも昨年すでに現行中期経営計画(18~20年度)で予定していた設備投資の圧縮を表明済みだが、今後さらに実行が先送りされる案件が増える可能性もある。
 両社の19年度設備投資では製銑、製鋼工程の案件が目立った。製銑工程では日本製鉄がパッドアップ(改修)していた室蘭製鉄所第5コークス炉西炉が昨年10月に、JFEが西日本製鉄所福山地区に建設した第3焼結機が同12月に本稼働した。総投資額はそれぞれ約130億円、約400億円。
 製鋼工程では連続鋳造機の建設が相次いでいる。日本製鉄は九州製鉄所・八幡地区に新設した戸畑第3連鋳機を昨年5月に本稼働させた。総投資額は380億円。20年度に実行する八幡地区の上工程集約の一環で建設した。
 JFEは生産のボトルネック解消のため、西日本製鉄所倉敷地区に第7連鋳機を建設中。総投資額は約400億円で、20年度下期の稼働を目指している。

最終更新:5/14(木) 6:03
鉄鋼新聞

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