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河井克行前法相、数十人に1000万円超か 検察当局、買収疑い立件へ調整

5/16(土) 7:00配信

中国新聞デジタル

案里氏の立件も視野

 昨年7月の参院選広島選挙区で初当選した自民党の河井案里氏(46)=参院広島=と夫の克行前法相(57)=衆院広島3区=の買収疑惑で広島地検などの検察当局が、克行氏が参院選前に広島県内の首長や地方議員、後援会幹部ら数十人に総額で1千万円を超える現金を渡していたとして、公選法違反(買収)の疑いで立件する方向で調整していることが15日、関係者への取材で分かった。案里氏の立件も視野に入れているもようだ。

【図解】河井夫妻の買収疑惑の構図

 関係者によると、各地に支持基盤を持つ議員や首長、後援会組織を束ねる幹部にはそれぞれ数万~数十万円を渡した疑いが持たれている。いずれも案里氏の立候補が決まった昨年3月以降に克行氏が現金を持参しており、検察当局は票の取りまとめを依頼する趣旨だったと判断したとみられる。

 企業回りなどを担った複数の陣営関係者に対しても、公選法は原則無報酬と定めているのに、克行氏が数十万円を違法に渡すなどした疑いが強まったとして立件する方針。

 現金を渡された総数は数十人に上るとみられ、地元政界を巻き込んだ大規模な選挙違反事件となる様相が強まった。

 県内を選挙区に2議席が改選される参院選広島選挙区では、自民党本部が2議席独占を狙い、党県連が推すベテランの現職の溝手顕正氏に加え、県議だった案里氏を擁立。無所属現職の森本真治氏を含めた激戦となり、溝手氏が落選した。

 党本部は参院選前に1億5千万円を河井夫妻側に提供。溝手氏陣営の10倍の額を投入して後押しした。克行氏は安倍晋三首相に近いとされ、地検は、資金援助を受けた夫妻側が現金を配り、支持拡大を図った可能性があるとみている。

 中国新聞のこれまでの取材では、一連の疑惑で100人以上が地検の聴取を受けている。そのうち県議や広島市議、後援会幹部ら27人が、河井夫妻が現金を持参したなどと証言している。

 関係者によると、河井夫妻は任意聴取に買収行為を否定しているという。国会議員には国会開会中の不逮捕特権があり、現国会は6月17日に会期末を迎える。検察当局は国会への逮捕許諾請求もにらみ、立件の時期を慎重に検討しているとみられる。

 <河井案里氏の陣営を巡る公選法違反事件>参院選広島選挙区で法定を超える報酬を車上運動員14人に払ったとして、広島地検が3月に案里氏の秘書ら3人を公選法違反(買収)の疑いで逮捕。同月下旬、うち2人を同法違反罪で起訴した。地検は、案里氏の秘書が連座制の対象に当たるとして、迅速に審理する「百日裁判」を広島地裁に申し立てており、禁錮以上の刑が確定すれば、案里氏は失職する可能性がある。地検は起訴後、河井夫妻が地方議員らに幅広く現金を配った疑いがあるとして議員や首長らを一斉に聴取し、捜査を進めている。

中国新聞社

最終更新:5/16(土) 8:22
中国新聞デジタル

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