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酒と涙と男とラグビー、路上で死体と勘違いされた男…担当記者が見た大野均

5/19(火) 7:00配信

スポーツ報知

 ラグビーで日本代表歴代最多98キャップを誇るロック大野均(42)の引退が18日、所属するトップリーグ(TL)の東芝から発表された。ラグビーを始めたのは大学からと遅かったが、体を張ったプレーでW杯2007、11、15年の3大会に出場。ラグビー界屈指の酒豪で、グラウンド内外でリーチ・マイケル(31)ら多くの選手に慕われた「キンちゃん」は、22日に会見を行う。

 「灰になってもまだ燃える」。大野の座右の銘だ。派手なプレーもなく、体を張り続けてきた縁の下の力持ちらしい覚悟を背負い、日本代表を牽引(けんいん)してきた。

 代表初キャップは2004年5月の韓国戦。当時は互角の実力で、現在の日本代表とは思えぬ引き分け(19△19)。同年のスコットランド戦も8―100の惨敗。弱くて当たり前だった時代を「ものすごく悔しい思いを何度もしてきた」(大野)。眠りにつくまで悔しい酒を何度もあおってきたことだろう。

 酒の武勇伝には事欠かない。東芝の府中工場では身長を生かし工場の電球を交換するのが主な職務。“アフター5”に府中市内の店ではしご酒はしょっちゅう。泥酔して道路で寝ていたら死体と勘違いされて通報され、警察にたたき起こされたこともある。合宿中に二日酔いで練習に遅刻ぎりぎりで現れ、15年W杯を率いたエディー氏から、見せしめに「部屋に戻れ」と追い出されたこともあった。

 15年W杯の栄光の後に、大台の100キャップまであと「2」で現役にピリオド。日本代表チームマネジャーの大村武則氏は「はかなさがあるね。それもキンちゃんらしくていいし、伝説になる」と笑う。

 酒と涙と男とラグビー。みんなが愛したキンちゃんの生きざまは永遠に語り継がれる。(ラグビー担当・小河原 俊哉)

報知新聞社

最終更新:5/19(火) 8:50
スポーツ報知

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