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帰国できない「ニセコ難民」 コロナで解雇、航空券高騰、再就職も困難

5/21(木) 6:31配信

北海道新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、海外からの新規渡航は厳しく制限されている。札幌では外国人旅行者の姿をすっかり見かけなくなったが、ニセコ地域には、シーズンオフの今も多くの外国人がいる。

手作りマスク販売でしのぐ

 昨年11月に来日した英国人のスチュアート・バックランドさん(30)は、北海道倶知安町の旅行代理店を3月中旬に解雇された。母国に帰ろうにも航空券の価格が高騰して手が届かず、1週間の出費を2千円にまで切り詰めて生活している。同じ英国人のベイヤー・ジェラルディンさん(32)は勤めていた幼稚園を離職後、手作り布マスクの個人販売で糊口(ここう)をしのぐしかないという。

 「ニセコ地域では140人を超える外国人が職を失ったまま、今も足止めされている」。ニセコ町で治療院を営むオーストラリア出身のブレント・バーコさん(40)が地域にとどまる外国人にインターネットを介して連絡したところ、多くは帰国も困難な状況にあった。

北海道知事に支援の手紙

 バーコさんはこうした窮状をまとめ、4月下旬に鈴木直道知事に手紙で支援を求めた。「農家の手伝いや奉仕活動と引き換えに、社会保障の権利を与えてほしい」。地元産業や行政の協力も得て、残った外国人を救えないかと声を上げる。

 異国に残り、奮闘を続ける多くの外国人たち。コロナ禍は、世界中からあらゆる人が集まることで発展する国際リゾートの姿を浮き彫りにしている。国内の感染拡大が収束に向かっても、国境をまたいだ自由な人の移動が制限され続ける限り、ニセコ地域の日常は戻らない。(高橋祐二)

北海道新聞

最終更新:5/21(木) 6:31
北海道新聞

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