ここから本文です

「うちはどのレベル?」文科省の学校再開マニュアルに戸惑い

5/22(金) 22:36配信

産経新聞

 文部科学省が22日、全国の教育委員会に通知した学校再開に際しての新型コロナウイルス感染症対策マニュアル。感染者数や感染経路不明者の割合などを基に3つの段階が設定され、学校ごとに柔軟に対応すると想定されている。すでに臨時休校は3カ月近くに及び、再開後は感染拡大防止と学習の継続の両立が不可欠だ。近畿の各府県の教委からは「どのレベルなのか、判断が難しい」といった戸惑いの声も聞かれた。

【図】自粛解除後も自粛を続けた場合と、元の生活に戻った場合の比較

 大阪府教育庁は府内の公立学校の再開に向け、21日に独自の再開基準を公表。これが文科省の基準に合致するのか、現在の大阪府はどのレベルなのか問い合わせるなど、対応に追われた。「レベル2」との回答を得たといい、担当者は「現場の裁量に任せる部分が多く、判断に困る可能性もある。もう少し詳しい内容を現場にマニュアルとして下ろしたい」とした。

 兵庫県教委は当面、「レベル2」の行動基準に即して部活動を制限。その後、感染者の増加傾向がみられなければ、6月15日から「レベル1」に切り替える方針だ。一方、同県尼崎市教委は「市内がどのレベルにあたるか、担当者間で協議しているが明確な回答が出せない。1だと思うが、戸惑っている」とした。

 和歌山県教委は、すべての県立学校が感染リスクが最も低い「レベル1」に該当すると判断。ただ、学校の本格再開後に特定の学校でクラスター(感染者集団)が発生した場合などは、自治体をまたぐ生徒の通学や保護者の生活圏などを考慮しなければならず、「対象地域の教委や保健所とも協議し、自治体単体か、複数自治体で対応するか、その都度決めたい」とした。

 広範囲な自治体から生徒が通う私立校も、対応が難しい。大阪府在住の生徒が約6割を占めるという帝塚山中学・高校(奈良市)はすでに学校再開へ向けた独自の指針を策定しており、6月1日から授業を再開する予定だ。近隣府県で感染が再拡大した場合は、学内に対策本部を立ち上げる方針で、「状況に合わせて臨機応変に対応する」としている。

 一方、京都府では新規感染者は今月15日から確認されておらず、経路不明者も一定期間確認されていないことから、府教委の担当者は「レベル1」としての対応を想定。「席の間隔をあけるなど、文科省のマニュアルが示される前から感染防止対策は通知しており、大きく変える必要はないのでは」とみている。

最終更新:5/23(土) 10:57
産経新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事