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定年延長批判、かわす安倍首相 「違法、違憲の疑い」認めず

5/23(土) 7:01配信

時事通信

 東京高検の黒川弘務検事長が22日、辞職した問題で、安倍晋三首相は黒川氏の定年延長を決めたことに対する野党の批判をかわし続けた。

 自らの「最終的な責任」を認める一方、野党が問題の核心と捉える定年延長については「何ら問題ない」として撤回を拒否。野党からは「内閣全体の責任が全く感じられない」(立憲民主党の枝野幸男代表)と憤りの声が上がった。

 「違法、違憲の疑いのある閣議決定まで強行し、勤務延長した人が賭博行為をしていた。信じられない不祥事だ」。野党共同会派の小川淳也氏は22日の衆院厚生労働委員会で、首相の任命責任を追及。「責任を痛感する」として進退伺を出した森雅子法相に続投を指示したことに対しても、「潔く受理した方が適切だった」と批判した。

 2月7日付で定年退官する予定だった黒川氏は、1月31日の閣議で半年間の定年延長が決定された。検察官の定年延長は前例がなく、過去の国会答弁とも矛盾することが明らかになると、首相は法解釈を変更したと説明。政府は定年を延長した理由について、黒川氏の経験や知識が「高検管内で遂行している重大かつ複雑困難な事件の捜査・公判に対応するため必要不可欠だ」としてきた。

 その黒川氏が、不祥事により定年延長からわずか4カ月足らずで辞職に追い込まれた。野党は、法解釈を変更してまで定年を延長した閣議決定の責任は首相自身にあると見定める。黒川氏を「首相官邸の番人」になぞらえ、政権に都合のいい人物を検事総長に据えるため「禁じ手」を使った、というのが野党の批判の核心だ。

 これに対し、首相は「最終的に内閣として認めた責任は私にある」と低姿勢で答えたものの、定年延長そのものについては「検察庁を所管する法相からの請議により閣議決定された」と官邸の介入を否定。「脱法的でもなければ、検事総長にするためでもない」とかわした。

 首相周辺は「最近まで検察の独立性を主張していた野党が、今になって『内閣の責任』と言うのはおかしい」と主張。官邸からは「任命責任があるのは検察側だ」と、検察トップである稲田伸夫検事総長の責任を問う声も漏れている。 

最終更新:5/23(土) 18:52
時事通信

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