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中国、コロナ禍でも国防費6.6%増 核戦力強化、米に対抗 全人代

5/23(土) 7:04配信

時事通信

 【北京時事】中国政府は22日に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、2020年国防予算を前年比6.6%増の1兆2680億500万元(約19兆2000億円)とする方針を明らかにした。

 習近平国家主席(中央軍事委員会主席)は「世界一流の軍隊」を目標に掲げ、海軍や核ミサイルを増強。中国への圧力を強めるトランプ米政権との軍拡競争が今後も続きそうだ。

 今年は新型コロナウイルスの感染拡大で経済が急速に悪化したため、国防予算が減額されるという観測も出ていた。しかし、李克強首相は22日の政府活動報告で「新時代の軍事戦略方針を深く貫く」と表明。伸び率は前年の7.5%を下回ったものの、プラスを維持。額は過去最高を更新し、日本の20年度防衛予算(5兆3133億円)の3.6倍に上る。

 中国の軍事費は過去10年で倍増し、米国に次ぐ世界2位。海軍を中心に装備を急速に充実させており、昨年12月に初の国産空母「山東」が就役した。南シナ海の実効支配強化に加え、将来的な台湾侵攻も視野に入れ、昨年9月と今年4月には強襲揚陸艦「075型」が進水。中国軍が保有する艦艇数はすでに米軍を上回っているとされる。

 最近、中国では「米国の核の優位」に挑もうとする意見も出ている。スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、中国が保有する核弾頭は290で、米国の6185とは大きな開きがある。これに対し共産党機関紙・人民日報系の環球時報編集長、胡錫進氏は今月上旬、米国への対抗のため「1000の核弾頭が必要だ」と訴えた。

 中国政府は表向きは「胡氏の個人的見解」(華春瑩外務省報道局長)としているが、核戦力の向上を急いでいるのは間違いない。習指導部は昨年10月、迎撃が困難で米本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風41」を軍事パレードで初めて公開。米国の軍事拠点ハワイの攻撃も可能な最新鋭ステルス戦略爆撃機「H20」を開発中だ。 

最終更新:5/25(月) 8:14
時事通信

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