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「感染者ゼロ」東京の離島、青ケ島 苦心の授業再開

5/23(土) 12:10配信

毎日新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大で都内のほとんどの学校が休校を続ける中、感染者ゼロの東京都青ケ島村の小中学校では授業を再開し、児童、生徒の元気な声が再び校舎に響いている。「感染者ゼロ」の島は、離島ゆえに、ひとたび感染が広がれば医療崩壊にも直結する危険性をはらむ。一足早く再開した“島の学校”の学校生活は、どのように送られているのか。【南茂芽育】 

【図解でわかる!】修学に影響がでたら、どこに相談?

 22日午前。スクールカウンセラーの赤松俊太さん(30)は、千葉県の自宅でパソコンをのぞき込んでいた。画面には、青ケ島村の児童の母。子供の家庭での様子について相談を受け、40分ほどで「面談」は終了した。赤松さんは「オンラインだと目線が合っていない感じがする。回線の調子が悪くてスムーズに話せなかった」と少し困り顔。それでも相談者は「話を聞いてもらえてよかった」と喜んだといい、赤松さんは「島に行けない分、できる限りのことをしたい」と来月からは子供たちともオンラインで面談する予定だ。

 青ケ島は伊豆諸島の有人島では最南端に位置し、人口は170人。2月末、国から全国一斉休校が要請された際は、同村も児童生徒10人の小中学校を休校にした。村の診療所には医師と看護師が1人ずつしかおらず、高齢者も多いことから「万が一感染が広がったら危ない」との思いからだった。子供たちの健康状態は担任が日々電話で確認。宿題の教材もそれぞれの家に配って回った。子供たちに体調不良はなかったが、運動ができるよう、4月から夕方に校庭を開放した。

 村は不要不急の来島自粛を呼びかけ、島に出入りする人も減った。そこで、今月18日、「勉強の遅れも心配。内地に比べれば島は安全」と各地に先駆けて通常授業を始めた。

 それでも完全に元通りとはいかない。子供たちはマスクを着用、机を寄せて食べていた給食も間隔を空けた。木下和紀校長は「子供たちは一見元気そうだが、長い休校は心に影響を及ぼしているのでは」と考え、オンラインのカウンセリングを行うことになった。木下校長は「感染への不安はないとはいえないが、不安を感じさせないぐらい充実した学校生活を送らせてあげたい」と子供たちを見守っている。

最終更新:5/23(土) 17:40
毎日新聞

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