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「先に行く」2分後姿見えず 函館・恵山で高校生不明1週間

5/23(土) 6:31配信

北海道新聞

見通しのよい山、手がかりなく

 【函館】函館市東部の恵山(えさん、618メートル)を登っていた同市深堀町の高校1年佐藤晶(しょう)さん(15)が、下山中に行方不明になり、22日で1週間がたった。道警などは同日までに延べ約400人態勢で捜索したが手がかりは見つかっていない。恵山は活火山で、頂上周辺は木が少なく見通しが良い半面、場所によって足場がもろく、崖も多い。晶さんの身に何があったのか。

 「(息子が)恵山に来たのは初めてで、遠くに行っていないはず。早く見つかってほしい」。登山口があり、捜索本部が置かれた恵山道立自然公園の火口原駐車場(標高約300メートル)で、捜索を見守る父の円(まどか)さん(53)が声を絞り出した。

 函館中央署によると、晶さんは15日午前8時ごろ、姉2人と3人で駐車場から入山。全員で登頂して下山を始めたところ、晶さんは「先に行く」と行って前に進み、1~2分後に姿が見えなくなったという。

軽装で食料も持たず

 恵山は火口原駐車場から山頂まで約2・6キロの登山道が整備され「1時間程度で気軽に登れる」(函館市恵山支所)。山腹から噴気が上がり、山肌は溶岩が冷え固まった酸性土壌で草木が生えにくい。晶さんが行方不明になった15日の恵山周辺は晴れていたという。

 道警や消防などは翌16日から大規模な捜索を開始。濃霧で断念した21、22日を除き、ヘリコプターによる上空からの捜索も含め、1日最大200人態勢で捜している。範囲は恵山山麓から、草木が茂る周辺の山林まで広げているが、所持品すら見つかっていない。

 道南の登山ガイドをしている鎌鹿(かまか)隆美さん(67)は「恵山は滑りやすい火山灰で崖も多く、道を外れると滑落の危険が高まる」と指摘する。道警は崖や岩陰も調べているが、これまでのところ滑落したような痕跡は見つかっていない。

 晶さんはジャンパー、長ズボン、スニーカーの軽装で水や食料は持っていない。函館はここ数日、気温の低い状態が続き、恵山周辺は20日にみぞれが降った。

最終更新:5/23(土) 6:31
北海道新聞

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