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「あなたも反省しないといけない」。夫が逮捕された加害者家族の女性を追い詰めた警察の一言

5/23(土) 9:01配信

ハフポスト日本版

夫との面会

逮捕から2日後。夫の父と警察署で事情を聴かれた後、夫と面会した。泣きながら「ごめんなさい」と繰り返す夫の姿だけが記憶に残っているという。

「気が動転していてあまり覚えていません。実際に留置所から出て来たことにもショックでした。やっと現実として認識できたというか、顔を見て、『あーやっぱり、本当に本当にそうなんだな』と思いました」

被害女性との間に示談が成立し、夫は約20日の勾留後に不起訴(起訴猶予)処分で釈放された。

本人の口から説明を聞くと、夫に対する心境の変化があったという。

「はじめ警察から話を聞いた時、夫が『理解できないもの』になってしまいました。色々なことが分かるに連れて、だんだん『私に分かる夫』になっていきました。一度『遠いところにいるとんでもない人』になってしまったのが、近くなってきた感じでした」

一方で、事件を通じて、被害者を軽んじていた夫の行為や態度が透けて見えたという。そのことに対して夫に「嫌悪感」や「軽蔑」の気持ちが芽生えたと女性は明かす。

それでも、幼い子供がいることや、家族を成り立たせるために奔走する夫の姿を見て「結局、一緒に頑張っていこうかと思っています」と決めた。

「謝るしかない」家族へのプレッシャー

事件に関わっていなかった女性は、責任を問われる立場でも、本来責められる理由もないはずだ。

家族が逮捕されるという精神的ショックに加えて、不貞行為をされたという点で被害者でもある。

それでも、加害者の家族であることや事件を防げなかったという理由で、事件への反省や謝罪を強いられたという。

「警察で『家族も反省しなければいけない』。夫の行為を知らなかったことに対して『携帯を見ていたらこんな風にならなかったんじゃないの』と言われました。自分がされたら嫌だし、そんなの見ませんよ。気づかなかった私が悪いみたいですよね」

示談にあたり、妻の立場から被害者に反省文を書くよう弁護人に求められた。

「『とにかく悪かったということを書いて出してほしい』と言われて。詳細なやりとりも知らないですし、私は何もしていないのに『夫がこんなことをして申し訳ありませんでした』と書くしかありませんでした」

さらに、自分の家族からも事件のことを謝ってほしいと言われたという。

「自分は何もしていない」と頭の中で思っていても、そうした積み重ねや周囲からのプレッシャーで、謝罪するしかないと追い込まれていった。

「とにかく『申し訳ありません』と言わなければいけない。空気感だけじゃなくて、実際にそういうことが積み重なっていくと、謝っていくしかないんだと思いました」

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最終更新:5/23(土) 10:42
ハフポスト日本版

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