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困窮学生への給付金は「狭き門」。日本人学生と留学生に意見を聞いてみた

5/23(土) 16:24配信

BuzzFeed Japan

新型コロナウイルスの影響で経済的打撃を受けた学生らに対し、文部科学省は最大で20万円を支給することを発表した。だが、この「学生支援緊急給付金」の支給対象者の要件には、留学生に対して「学業成績が優秀な者」などの条件があり、成績評価係数(上限3)で2.30以上という成績基準が明記されている。そして、日本人学生に対しても、「無利子奨学金を受けていること」といったかたちで間接的に成績基準が設けられている。さらに、支援を受けられるのは、対象となる学生全体の1割強に留まる「狭き門」だ。批判も集まる中、学生らはどう考えるのか。BuzzFeed Newsは留学生と日本人学生に話を聞いた。【 BuzzFeed Japan / 冨田すみれ子、貫洞 欣寛、島田花 】

留学生、ギリギリの生活。「これで少し助かると思ったのに」

20代の韓国出身女性(国立大学院・修士2年目)は、留学生は「就労条件である週28時間の中でギリギリの生活を保っている」と話す。緊急給付金について知ったときは、「これで皆、少しは助かるかも」と思ったという。

女性だけでなく、コロナの影響で周りの留学生も大変な状況に置かれている。アルバイト先を失い、帰国せざるをえない人もいた。

「帰国したくてもそもそも(国際線航空便)運休によって帰れない、帰りたくてもチケット代すらもっていない、親からも助けてもらえないという状況に置かれています。(緊急給付金の知らせを聞き)これでみんななんとか耐えられる、助かると思いました。しかし内容を確認して、少しがっかりしました」

「死活問題の中、なぜ『優秀』であることが助けてもらえる基準になっているのか。非常に残念です。かつて上位3割だった学生さんが、どのような形で日本に『貢献』してきたかに関しても疑問です」

留学生への要件には成績基準などが設けられていることを知り、落胆の思いをTwitterに投稿すると、「帰れ」などという酷いリプライがついたという。

「留学生は、日本社会の構成員」

女性は2015年から日本で暮らしているが、昨年夏、一度は帰国を考えた程に体調をくずし、以来アルバイトを辞めたという。

親からの支援と貯金を崩しながら生活していたが、3月頃に親からも「しばらく仕送りできない状態。だから何かあっても奨学金でなんとか耐えて」と言われた。今は奨学金で生活している。

女性は語る。

「日本人学生にも同様、留学生の日常も日本にあります。国籍問わず、日本のすべての学生が学業に集中できるよう、心から願っています」

また、女性は「留学生は、日本社会の構成員」と話す。

『「いずれ帰る」人もいれば、定着する人もいます。いずれにせよビザの有効期限の間は、日本で学校に通って、アルバイトをして、友だちと遊んで、素敵な人々に出会うことは日本人と変わりません。学生たちは、学業のために日本に渡ってきたので、卒業できるまでにはそんな簡単には帰れません」

また「まず、日本人学生に対する支援を見直してほしい」とも語った。

「日本人学生にも行き届かない支援が、留学生に届くはずがないと思います。そして、成績上位3割という条件を見直してほしいです。A大学の申請要件を満たさない7割の学生が、B大学の上位3割より『優秀』でない根拠はどこにあるのかと思いました」

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最終更新:5/23(土) 16:24
BuzzFeed Japan

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