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「キャバレー文化は、これでおしまい」82歳“歌舞伎町の名物オヤジ”と「ロータリー」閉店までの日々

5/23(土) 11:03配信

ABEMA TIMES

 歌舞伎町にあるキャバレー「ロータリー」。東京に残る、最後の大型店だ。支配人は“キャバレー一筋62年”の吉田康博さん(82)。しかし、時代の流れには抗えなかった。53年続いたロータリーの“最後の1日”を追った。

【映像】ホステスや歌手、店と共に引退するショーダンサー。それぞれの最後の日々

■美輪明宏、北島三郎も…高度経済成長期に花開いたキャバレー文化

 戦後、復員兵が遊んだキャバレーは高度経済成長に入ると大型店が乱立。歌舞伎町にも旧コマ劇場の周辺だけで、8軒がひしめいていたという。

 1階にゲームセンターが入るビルを指差し「新宿のここ!体育館みたいな。ホステス入れて、全部で1000人ぐらい入りましたから。テレビ界をにぎわしたスターは、鶴田浩二と美空ひばり以外は全部ここに入りましたよ。和田アキ子さん?入ったよ!北島三郎なんてショーで出てきたら、もう、音響なんて、ギャギャギャギャーン!ダンダン!バンドでも18人編成でカーッとタクト振って。バババーン!って」

 往時の賑わいを身振り手振りで説明する吉田さん。その言葉通り、当時のパンフレットには、美輪明宏に尾崎紀世彦、研ナオコ、いしだあゆみ、布施明など、錚々たる名前が並ぶ。

 そして、歌舞伎町のど真ん中にある「風林会館」の6階で営業を続けてきたのが、ロータリーだ。230坪の店内には、200人の客を収容できる。在籍するホステスは約80人。売上ナンバーワンのホステス・志麻さんは72歳。和歌山から上京し、もう半世紀近くもキャバレーで働いている。客の一人は「俺は前身の『ニュージャパン』から志麻っていうおばさんを32年、指名しているわけだから。皆“おばあちゃん”って言うけど、32年前は32コ若かったわけだから。可愛らしかったんだよ!」と笑う。

 オープンは高度経済成長真っただ中の1968年。当時の写真には、多くの人で賑わい、ホステスが足りなくなるほど盛況だった様子が収められている。「高速道路とか、どんどんつくったでしょ。生活が豊かになるのを感じていただから、私にとっては中年の青春の思い出です」と振り返る客もいる。

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最終更新:5/23(土) 11:03
ABEMA TIMES

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