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中国異例、成長目標を見送り 国防費は19兆円に拡大

5/23(土) 14:58配信

西日本新聞

 【北京・川原田健雄】新型コロナウイルスの影響で延期されていた中国の第13期全国人民代表大会(全人代=国会)第3回会議が22日、北京で開幕した。李克強首相は政府活動報告で、2020年の国内総生産(GDP)の成長率目標を設定しなかった。20年予算案では、国防費に前年比6・6%増の1兆2680億元(約19兆1700億円)を計上。新型コロナの影響で経済が落ち込む中でも軍拡路線を継続した。

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 成長率目標の見送りは、目標を公表し始めた1988年以降初めて。数値目標を設定すれば、地方政府が成果をアピールしようと無理な公共投資に走りかねないとの懸念もあったようだ。

 李氏は、インフラ投資のための地方債発行額を20年は3兆7500億元と前年から1兆6千億元増やすと強調。1兆元の特別国債も発行すると述べた。新型コロナの影響で、失業率は6%前後と19年の5・5%前後より高めに見込んでおり、李氏は財政出動を拡大して雇用対策などを進める姿勢を強調した。

 前年比6・6%増となった国防費の伸び率は19年予算の同7・5%増と比べて縮小し、5年連続で1桁にとどまった。しかし、南シナ海や台湾問題で米国との対立が続く中、GDP成長率(19年6・1%)を上回る伸び率を維持した。

 新型コロナについて李氏は「感染症対策が大きな戦略的成果を収めた」と述べる一方、「終息しておらず、任務は極めて重い」と対策継続を呼び掛けた。

 李氏は、市民の抗議活動が続く香港情勢について「国家安全を守るための法制度・執行メカニズムを確立し、憲法によって定められた責任を香港政府に履行させなければならない」と指摘。治安法制を中央主導で制定し、香港への締め付けを強める構えだ。

 会期は28日まで。期間中に王毅国務委員兼外相らが記者会見し、閉幕後に李氏も会見する。

西日本新聞

最終更新:5/23(土) 15:04
西日本新聞

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