ここから本文です

コロナ休校の首都圏私立中高、すでに64%がオンラインで授業再開

5/24(日) 13:10配信

読売新聞オンライン

■学びを止めない、私立中高のオンライン対応

 今春2020年の中学入試が一段落し、4月からの新年度を迎えようとした時期に、世界中が新型コロナウイルスの感染拡大という大変な事態に巻き込まれました。

 日本の学校も、3月初旬からの休校要請に続き、4月7日に発出された緊急事態宣言に伴う外出自粛要請によって、全国の小・中・高校・大学に至るまで、これまでの当たり前な学校生活ができなくなっています。

 例年のGW期間が明けても、さらに緊急事態宣言と外出自粛要請の期間は延長され、いまだほとんどの学校が再開できていない現状です。5月14日には、ようやく39県で緊急事態宣言が解除されましたが、依然として、中学受験の盛んな首都圏の1都3県と、大阪、兵庫、京都などでは緊急事態宣言が解除されないまま、5月も後半を迎えています。

 こうして、全国での学校再開の見通しは、いまだ十分には先が見えない状況ではありますが、それでも、ほとんどの私立中学校、私立中高一貫校では、何らかの形でオンラインによる授業やホームルームなどの「学校再開」が実現しています。つまり多くの私学による緊急事態下での“教育出動”が行われているのです。

 首都圏模試センターでは、4月からの学校再開が難しいと判明した3月31日に、首都圏の約200校(全校ではありません)の私立中学校に、Googleフォームによる緊急アンケートを行いました。4月初旬のうちに100校から回答を得たこのアンケート結果によると、回答校の64%の学校が、何らかの形で在校生や新入生とのオンラインによるやり取りを通して、可能な範囲で学校再開を実現していました。

 実際には、その時期までにオンラインで通常時に近い形での授業を再開していたのは、まだ少数の学校でした。静岡市の男子校・静岡聖光学院などは、すでに3月2日からオンラインでの授業やホームルームなどを行っており、最も早い時期から「できる限り学校を再現」すべく工夫を重ねてきた先進校といえるでしょう。

 しかし、私学ならではの柔軟さと機敏な対応で、この間に多くの私立中学校、私立中高一貫校は、一斉にオンライン授業の準備を進め、早い学校(聖学院など)では4月半ばから各教科でのオンライン授業動画の配信や、各校で活用していたZoomを始めとするオンラインシステムを使って、在校生とのやり取りや授業をスタートしています。

 さらに、当初の緊急事態宣言による外出自粛期間とされた5月6日までに多くの私立中高が準備を進め、連休明け5月7日や、翌週の5月11日からは、ほとんど一斉にオンライン授業を何らかの形でスタートさせています。

 遅くとも5月半ばからは、多くの私立中高がオンライン授業やホームルームなどをはじめ、生活リズムや健康の維持のための体温チェックや体を動かすエクササイズ、生徒の顔を見ながらの声かけなどを通じて、現在の休校期間中でも学校や教員、クラスや部活動の仲間との「つながり」を感じ、話し合える機会をオンラインで提供するようになっています。

 一方、公立学校でもICT活用のモデル校になっていた学校や、自治体の先進的な試みでICT活用を推進していた地域の学校では、同様のオンライン授業が開始されています。自治体によっては「テレビ授業」を開始したり、自治体でまとまってオンライン授業動画を作成・配信したりするケースも登場しました。コロナ対応をせざるを得ないこの時期に、全国各地の公立の学校で、オンラインで「生徒の学びを止めない」ための工夫や実践が始まっています。

 それでも、こうした緊急時の初動の段階での私立中高の臨機応変で柔軟な対応は、やはり公立学校を一歩リードしていると言ってよいでしょう。

1/2ページ

最終更新:5/24(日) 13:10
読売新聞オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事