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住民反対の化学工場、町が断念 浸水想定域への計画、企業が撤回 岡山県矢掛

5/24(日) 9:01配信

中国新聞デジタル

 岡山県矢掛町が、町土地開発公社を通じて進める同町東三成への化学工場誘致計画を断念した。町策定のハザードマップで高さ5メートル以上の浸水想定域に誘致するとした同計画を巡っては、反対派の住民団体が町に嘆願書を提出。進出を予定していた化学メーカーが、反対活動を踏まえて撤回した。

【空撮写真】化学工場を誘致する予定だった農地

 化学メーカー中国精油(岡山市北区)が今月中旬、町に文書で撤回を申し出た。住民団体が今年2月、計画中止を求める嘆願書とともに町に提出した4560人分の署名について、「重く受け止めており、工場用地の取得を目指すことは難しいとの結論に至った」との内容。山野通彦町長が今月20日、町議会臨時会本会議で読み上げた。複数の町幹部は「町としても事実上の誘致断念だ」と話している。

 計画は、小田川の堤防沿いの農地4・4ヘクタールに化粧品原料や蓄熱材の製造のために工場を建設。植物油を中心にガソリンも使うとしていた。倉敷市にある中国精油の別の拠点に近い場所として町が予定地を選んだ。

 同社は中国新聞の取材に対し、「倉敷に近い場所は要望したが、浸水想定域を選んだのは町だ」としながらも、「用地のかさ上げや排水の強化を町に要望し、安全性を確保できると思っていた」とする。しかし、「近隣住民の理解が得られない状況では、企業活動はできない」と強調した。

 山野町長は「報告がすべて。コメントしない」とし、取材に応じていない。

中国新聞社

最終更新:5/24(日) 9:30
中国新聞デジタル

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