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「新たな日常」どう暮らせば? 感染制御が専門の大学教授に聞く

5/24(日) 2:01配信

京都新聞

 緊急事態宣言が解除されても、新型コロナウイルスが社会から消えるわけではない。「新たな日常」の中で私たちはどのように暮らせばよいのか。感染制御を専門とする京都府立医科大の藤田直久・病院教授に聞いた。

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 -緊急事態宣言が解除される状況に至った。
 「新規感染者や重症患者の数は減っている。宣言に伴う効果は間違いなく出た。3月下旬~4月上旬は患者数が増え続ける一方で、病院の受け入れ体制も十分でなかった。現場の体感として医療崩壊の懸念は強かった。病床数の確保が進むとともに、府民の皆さんの協力があって医療崩壊をひとまず回避できた」
 -今後、どのような生活が求められるのか。
 「宣言が出ている時と同様に密閉、密集、密接の『3密』は避けるべきだろう。とはいえ家に閉じこもらなければならないわけではない。手洗いをきっちり心掛けるなど対策をすれば、屋外で『3密』にならないようなスポーツならばしても構わないだろう」
 -高齢者らハイリスクの人たちもいる。
 「本来、高齢者は外での散歩や体操などの運動を心掛けた方がよい。新型コロナウイルスへの感染を防ごうとした結果、筋力や認知機能が低下するようでは困る。きっちり『3密』回避をした上で時には屋外に出ることも必要ではないか。もちろん専門家とはいえ、事細かに行動の是非を判断できない。『3密』対策を基準に各自で考えて行動してもらえればと思う」
 -感染の第2波はほぼ確実に来ると言われる。
 「ウイルス対策は年単位で必要となるだろう。新型コロナウイルスが厄介なのは決定的な治療法がないことだ。アビガンなどの薬の効果もまだはっきりしていない。インフルエンザなど通常の感染症は早期診断早期治療が基本であり、この感染症も感染早期の治療薬投与ができれば重症化を防ぐことができるかもしれないが、今後さらなる検証が重要だろう。現時点では、入院治療やホテルでの経過観察が大切となる。有効な治療薬かワクチンができるまでは警戒が求められる」
 -ウイルスと共存する将来には不安もある。
 「このウイルスにはまだ分からないことが多い。世界中の専門家たちが一生懸命に病態を究明しようとしている。専門家と非専門家を問わず、一緒に試行錯誤を続けていく必要がある」

最終更新:5/24(日) 11:57
京都新聞

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