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ニール・ハービソン:「僕は色を聴いている」

2017/2/27(月) 17:11配信

TED

Neil Harbisson

翻訳

僕は珍しい視覚障害を持って生まれました 色覚異常と呼ばれるもので 色が全く認識できません 色を見たことがないのです 色がどんなものか知りません モノクロの世界に生きているからです 僕が見る空はいつもグレーです どの花もグレーです テレビもまだ白黒です


でも21歳から 色を見るのではなく 僕は色を聴いています 2003年にコンピューター科学者の アダム・モンタンドンとプロジェクトを立ち上げ 2003年にコンピューター科学者の アダム・モンタンドンとプロジェクトを立ち上げ さらに スロベニアのペーター・ケッシェと バルセロナのマティアス・リザナの 力を借りて この電子アイを作りました これはカラーセンサーです 色の周波数を認識します  (周波数音) この周波数は頭の後ろにある チップに送られ 僕は骨を通して 骨伝導で色を聴きます 例えば 目の前にこんなのがあったら… これは紫の音ですね 例えば…これは草の音 これはTEDと同じ赤 これは汚れた靴下の音だ 黄色ですね


このように 僕は8年間 常に色を聴いています 2004年からですから 色を聴くのは もう当たり前のことになりました 2004年からですから 色を聴くのは もう当たり前のことになりました でも最初は 色の名前を暗記 しなければなりませんでした それぞれの色の名前と 音を暗記したのです でも しばらくすると そういった情報も すぐに認識できるようになりました いちいち考えなくなったのです そして この認識は ひとつの感覚になりました 好きな色ができました 色のある夢を見るようになりました


色のある夢を見るようになると このソフトウェアと僕の脳が ひとつになった気がしました 夢の中では ソフトではなく僕の脳が 電子音を作り出しているのですから その時 自分がサイボーグに なったような気がしました 人工知能デバイスが ただのデバイスでは ないような気がし始めたのです 人工知能デバイスが ただのデバイスでは ないような気がし始めたのです 体の一部になっていました 自分の五感のひとつになっていました その後 このデバイスは 正式に僕の 体の一部として認められました その後 このデバイスは 正式に僕の 体の一部として認められました


これは2004年の 僕のパスポートです イギリスではパスポートに電子機器と 一緒に写った写真は使えないのですが イギリスではパスポートに電子機器と 一緒に写った写真は使えないのですが 僕は旅券局に粘り強く説明しました これは僕の体の一部であり 僕の脳の延長であると そして 最終的にはそれが認められて このパスポート写真になったわけです


「色を聴く」ようになって 僕の人生は劇的に変わりました どんな場所にも色があるからです 一番大きな変化は 例えば ー 美術館に行くと 僕はピカソを 聴くことができます まるで コンサートホールに行ったみたいです 絵画を聴くことができるんですから スーパーマーケットも衝撃的でした スーパーの中を歩くのは本当に楽しいんです クラブの中を歩いているようです いろんなメロディに溢れています (笑) 特に洗剤の通路はすごいですよ 本当に素晴らしいんです  (笑)


着る服も変わりました 前は 格好が良い服を着ていました 今は 音が良い服を着ています  (笑)


(拍手)


今日の服装はCメジャーです かなり明るいコードですね  (笑) でも お葬式に行くときは Bマイナーの服を着ます ターコイズと紫とオレンジです  (笑)


食べ物に対する考え方も変わりました お皿の盛りつけ方次第で 自分の好きな曲が食べられるんですから お皿の盛りつけ方次第で 自分の好きな曲が食べられるんですから 盛りつけ方次第で 作曲できたり 音楽が聴けたりするわけです 例えば オードブルにレディ・ガガのサラダを 食べられるレストランはどうですか? ティーンエージャーも野菜を 食べるようになるかもしれませんね メインディッシュに ラフマニノフの ピアノコンチェルトはどうでしょう デザートはビョークかマドンナがいいですね わくわくするような レストランになります 音楽を食べることができるんですから


美に対する考えも変わりました 人を見ると その人の顔が聞こえるからです 見た目がすごく美しくても 音が最悪な人もいます その逆の場合もあります それで 音の肖像画を作る ことを考えました すごく楽しい作業です 顔の形を描いたりする わけではなりません 電子アイを相手の顔に向けて 聞こえてくる音を書き留めて 音の肖像画を作ります こういった音です


(コード音)


ニコール・キッドマンはいい音ですね  (笑)


全く関係がないような人々の 音が似ている場合もあります チャールズ王子の音は ニコール・キッドマンに似ています 目の音が似ているんです


全く関係ない人達にも 共通点があるんです 観客の顔を見ながら コンサートをすることもできます 電子アイを装着して 観客の顔を演奏するんです これの良い点は コンサートが失敗でも 観客が悪いということになる 僕が悪いんじゃありません  (笑)


それと 思いがけないことが起きました これには別の効果もあったんです 普通の音も色に 感じるようになりました 電話が鳴ったときに 緑を感じたのです 呼び出し音は 緑と同じ音でした BBCの時報はターコイズです モーツァルトを聴くと 黄色を感じます


それで 音楽や人の声も 絵にするようになりました 人の声にも 色と同じ周波数があるんです 人の声にも 色と同じ周波数があるんです


音楽を色で表現したものをお見せします 例えば これはモーツァルトの 「夜の女王のアリア」です 黄色が多くて とてもカラフルです いろんな周波数が混在しているからです (音楽) これは全く違うタイプの音楽です ジャスティン・ビーバーの「ベイビー」です (笑) (音楽) ピンクと黄色が多いですね


人の声も色に置き換えることができます 例えば この2つは非常に有名な 演説を絵にしたものです マーティン・ルーサー・キングの 「私には夢がある」と ヒットラーの演説です ラベルを付けずに展示ホールに この2つの絵を並べ 鑑賞する人に どちらの絵が好きか ー 訊ねるのが好きなんです ほとんどの人が考えを変えますよ 左側がヒットラーだと教えると 右側がマーチン・ルーサー・キングです


そうしているうちに 僕は360色を 認識できるようになりました 人間の視覚と同じです カラーホイールの全て角度を 識別できるようになったんです でも 人間の視覚だけでは 満足できなくなりました 僕たちの周りには もっと色があります 人間が認識できないだけです 電子アイは認識できます そこで 色彩認識の幅を広げようと思い このデバイスが音にできるスケールに 赤外線と紫外線を加えました 人間の目が認識できない色です


赤外線が認識できると便利です 部屋に赤外線装置があれば分かります リモコンを向けられると音が聞こえます 紫外線が認識できれば 日光浴に適した日と そうでない日が分かります 紫外線は危険ですからね 紫外線で死ぬことだってあるんですから 認識できないものが認識できれば便利です


それで2年前 サイボーグ基金を設立しました 人がサイボーグになるのを助けたり テクノロジーによる感覚の 拡張を勧める団体です テクノロジーによる感覚の 拡張を勧める団体です テクノロジーによる感覚の 拡張を勧める団体です


知識は感覚から育まれます 感覚を拡張できれば 知識を拡大することができるのです 携帯電話のアプリなど開発しないで 自分達の体のためのアプリを開発したら 人生はもっとエキサイティングになると思います 今世紀には このような 大きな変化が起きると思います


ですから 皆さんも 自分のどの感覚を 拡張したいか考えて下さい サイボーグになることをお勧めします みんなで やりましょう ありがとうございました


(拍手)


アーティストのニール・ハービソンは完全な色盲として生まれました。しかし、頭に装着したデバイスが、色を音に変換してくれます。ハービソンの目に映る世界はグレイスケールですが、彼の耳は常に色彩に溢れたシンフォニーを聴いています。人の顔や絵画も、彼は耳で聴いているのです。 ( translated by Mieko Akai , reviewed by Takahito Sugeno )

動画撮影日:2012/6/27(水) 0:00
TED