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OK Go: 素晴らしいアイデアの見つけ方

7/17(月) 9:52配信

TED

OK Go

翻訳

(ドミノ倒し)


(おもちゃの車)


(転がるボール)


曲 This Too Shall Pass (これもやがて過ぎ去る)


Ooh ooh ooh ... 落ち込み続けてちゃいけない 重荷を引きずり続けてちゃいけない そんなに持ち歩くものがないなら 始めたとたんに 夢中で走り出したほうがいい


朝が来たらすぐに 朝が来たらすぐに


若い連中が踊るのを 止められやしないけど どうして止める必要がある? とくに自分のをもう 手にしているんだったら


(シロフォン)


心を動かされず 膝が言うことを聞かないからと言って 若者に難癖を付けないことだ


(シロフォン)


朝が来たらすぐに 朝が来たらすぐに 朝が来たらすぐに 朝が来たらすぐに 朝が来たらすぐに 朝が来たらすぐに


(シロフォン)


放っておくさ これもやがて過ぎ去る 放っておくさ これもやがて過ぎ去る


落ち込み続けてちゃいけない 落ち込み続けてちゃいけない これもやがて過ぎ去る そんなに持ち歩くものがないなら 落ち込み続けてちゃいけない これもやがて過ぎ去る


朝が来たらすぐに 落ち込み続けてちゃいけない 駄目だ 落ち込み続けてちゃ


朝が来たらすぐに 落ち込み続けてちゃいけない 駄目だ 落ち込み続けてちゃ


朝が来たらすぐに 落ち込み続けてちゃいけない 駄目だ 落ち込み続けてちゃ


朝が来たらすぐに 落ち込み続けてちゃいけない 駄目だ 落ち込み続けてちゃ


朝が来たらすぐに


(ペンキ砲発射)


(拍手)


(ダミアン・クーラッシュ) どうも ありがとうございます


僕らは OK Go です 1998年からバンドとして 一緒に活動しています でもこの10年ほどは 凝ったミュージックビデオで 知られるようになりました 今ご覧いただいたような 曲のためのビデオです 後でもう1曲 お聞かせしますが その前に いつも聞かれる質問に 答えたいと思います これまでずっと うまい答えが 見つけられずにいました あんなアイデアをどうやって 考え付くのか ということです


ちなみにビデオが全部ルーブ・ゴールドバーグ・ マシンというわけではありません 去年は無重力状態でダンスしました 何千という楽器で作った 障害物コースを 砂漠に用意し それを走り抜ける車で弾く というのもありました


(笑)


また あるビデオでは 東京郊外の 廃墟の駐車場で 傘を持った何百人という人に 振りを付け それを700メートル上空から ドローンで撮影しました


そういうアイデアについて みんな興味を持つのですが アイデアをどう考え出すのか 説明が難しい理由は 自分たちが考え出しているようには 感じないからです むしろ見つけたという感じです 説明になるかわかりませんが 僕には抑えがたい癖があって 自分の目を使って 視差や遠近法を 使った遊びをいつもやっています 僕が10代の頃からずっとです その大きな要因 かもしれないことに 高校の頃 こんな風に部屋を 飾っていたというのがあります


(笑)


10代の子供として この部屋でやっていたのは ビックリするくらい長い時間 ただ電話で話している ということです この視覚的な大渦巻きの中で たいてい1つの場所に ずっと座っていて たぶん僕の脳が過多な情報に 意味づけしようとしていたん じゃないかと思います 頭を少し横にずらすと 机の端が 向こうの壁のポスターと ピッタリ揃うとか 親指を立てて 左目と右目を交互に瞑ると 親指がジミ・ヘンドリクスの 左目と右目を 行ったり来たりするとか


(笑)


別に意識して やっているわけではなく おしゃべりしながら 落書きをするようなもので そういうのをいつも やっているんです これは妻のクリスティンですが ―


(拍手)


どうも ウーウーッ!


食事に出かけることは 珍しくありませんが 話している途中に 彼女がふと口をつぐむことがあって そこで僕は自分が何か 変なことをやっていたと気付くんです 屈んだり体をずらしたりして どうにか向こうにある イチジクの木が ポニーテールみたいに彼女の頭に 生えて見えるようにできないかと


(笑)


こんな話をしているのも 僕にはこれが アイデアが浮かぶのと 同じように感じるからです いろんなパーツや塊が そこら中に散らばっていて 感受性や観察力があれば そして重要なのは ちょうどいい場所にいることですが それらを一致させることができます


もし自分の仕事が こんな風にアイデアを 考えることだとしたら アイデアが向こうから 手招きするようになります ポスターから差し招く ジミの目のように あるいは彼女の背後の イチジクの木のように 音楽を作るのも そのプロセスを 繰り返しているように感じます 沢山の音や グルーヴ感や コード進行があって ただ向こうにある何かを カチッとはまる パズルのピースを 探している感じです そしてそれが うまくはまるときには そのパズルのピースは 自分で考えたようにではなく 見つけたように感じるんです 関連か何かを 解明したかのように


でも特にビデオということで言うと 僕たちは通常 「すごい」という感覚を 求めています そして その中にはいつも 驚きの要素があります だから ただ良いアイデアを 探しているんじゃなくて 何かの形で驚かせてくれるような アイデアを探しています これはある問題を引き起こします というのも ― ものを作り上げるプロセスには 驚くようなアイデアを抑える 強い傾向あります


僕が言っているプロセスは みんながいつも やっているものです まずアイデアを考える ただ座って 素晴らしいアイデアを考えます それから そのアイデアを実現するための プランを考える そのプランを念頭に置いて 元のアイデアを再確認し 改良するなら改良し アイデアからプランへ プランからアイデアへと 行ったり来たりして 最終的に 素晴らしいプランが得られます それが得られて初めて 出かけていって実行します これは リソースを最大限に 生かすという点で 完璧なシステムです なにしろアイデアを考えるのに お金はかかりません この部分のコストは ごくわずかですが この実施の部分には すごくお金がかかります だからその時点では 準備万端にしておいて 最後の一滴まで 絞り出せるようにします


しかし これには問題があって 最大の問題を 数学が明らかにしてくれます 先ほどご覧いただいた ビデオに戻りましょう あのルーブ・ゴールドバーグ・マシンには 可動部分が130ほどあります プラン通りに動いてもらう 必要のあるものが 130あるわけです 同じように複雑な 新しいビデオを作ることにして それには作動する部分が 130あるとしましょう 僕らが良いプランナーなら システムの各部分に 90%の信頼性を 確保できるかもしれません 90%は良い数字に 見えますよね? でも違います 実際ひどいもので 計算すればわかります 130のものが どれも失敗しない確率は 0.9の130乗で これを計算してみると


(チーン)


0.000001 これは1万分の1%ということです 成功の確率は 文字通り100万に1つです


(ヒュー)


(笑)


そんな見込みのない賭は したくありませんから 信頼性を99%に 引き上げることにしましょう 0.99の130乗は


(チーン)


27%です ずっとマシになりました これならいけるかもと 思えるくらいに でも考えてください 身近なもので 99%信頼性が あるものがどれくらいあるか? しかも そういうものを130も 同時に1カ所に集められるものか? できたとしても 成功するはずだと思えますか? 本当にうまくいくと 思えるでしょうか? 実際 失敗する確率が 成功の3倍あります


結論として言えるのは もしプロジェクトが かなり複雑な場合 野心的なプロジェクトは みんなそうでしょうが 作動部分が沢山ある場合には 100%当てになると 実証済みのアイデアを ただ組み替えてやることしか できないということです 何か驚くようなものを 揃わせてやろうと 座って親指を立てている 僕に戻りましょう 考えても良い唯一のものが 繰り返しやられてきた アイデアだけなのだとしたら 僕は終わりです しかし回避策があります 試されたことのないアイデアは 山ほどあり 必要な信頼性があるものも たくさんあるでしょう この計画の段階では それに信頼性があるとは まだ知らないだけです


それで僕らがするのは 未挑戦のアイデアが集中している 場所を見つけるということです 砂場を見つけようとし 山ほどのリソースをそれに賭け そしてその砂場で遊ぶのです


(笑)


驚くようなものであり かつ驚くほど高い 信頼性があるアイデアがどれか 砂場のプロセスが明らかにしてくれると 信じる必要があります


僕らがビデオで試した 砂場の例です 目の錯覚で遊んでみよう 動く地面の上で踊ってみよう レーザーカッターで トーストを焼いてみよう 無重力飛行機に乗って 何かやってみよう その何かが どんなものか 座って考えるかわりに 予算の丸々1/3を使って 「嘔吐彗星」に実際に乗り 1週間も 壁と壁の間で バウンドしていました


これはテストのように 見えるかもしれませんが そうではありません この時点ではアイデアが何なのか まだ分かっていないからです テストすべきプランが ありません それでただ 遊んでいるんです 考えつく あらゆることを試します そのアイデア空間を 高校時代の僕の部屋みたいに 混沌で満たす 必要があるんです そこで屈んだり体をずらしたり 親指を立ててみたりして 何かがピッタリ揃ったなら


(チーン)


それと同じものを これまで揃わせた人は たぶんいないんです そうやってプロジェクトを 完成させたとき どうやってアイデアを 考えついたのか聞かれても 言葉につまってしまいます 僕らからすると 考え付いたという感じはなくて ただ見つけたように 感じるんです


これから皆さんにビデオをもう1つ 生演奏付でご覧いただきます The One Moment (その一瞬) という曲で そのための砂場は 弾道と数学でした そのために丸ひと月 巨大なスプレッドシートと睨めっこしていました 僕の遊び場は 400行25列の表で それを理解できる人がいるとしたら ここにいる人たち以外にないでしょう


(笑)


巨大なスプレッドシートみたいに いいものはないですよね?


(笑)


皆さんありがとうございました 僕らは OK Go 曲は The One Moment です


(拍手)


[その一瞬]


(爆発音)


[今見たものは現実であり ― 4.2秒の間に起きた]


(ビデオ) 大丈夫になったら教えて


(打楽器)


[これは同じ瞬間を ― スローダウンしたもの]


(演奏)


(ギター)


君は正しい このすべてが 終わりを迎えるという 確かさほど 愛らしく深遠なものは何もない このすべてが終わる


だから僕に腕を広げて 僕に腕を広げて


これが大切な時になるんだ これが記憶に残るものになるんだ これがこの場所にいた理由になるんだ これが大切な時になるんだ ああ・・・ (ギター) 泥が僕らの足跡を 埋め戻している間に 道を飲み込んでいく繁みを 僕らの骨が振り返り続ける間に 神の加護がなかったら 神の加護がなかったら 時と機会の恩寵と エントロピーの残酷な手がなかったら ―


だから僕に腕を広げて 僕に腕を広げて


これが大切な時になるんだ これが記憶に残るものになるんだ これがこの場所にいた理由になるんだ これが大切な時になるんだ ああ・・・


だから ここに僕と残らないか 手にマメができるまで作ろう ここに僕と残って 寺院を作ろうよ お城を作ろうよ 記念碑を作ろうよ そして全部焼き払おう


(間奏)


だから僕に腕を広げて これが大切な時になるんだ これがこの場所にいた理由になるんだ これが記憶に残るものになるんだ これが大切な時になるんだ


だから ここに僕と残らないか 手にマメができるまで作ろう


これが大切な時になるんだ


だから ここに僕と残って 寺院を作ろうよ


これが大切な時になるんだ


寺院を作ろうよ


大切な時になるんだ


記念碑を作ろうよ


大切な時になるんだ


寺院を作ろうよ


大切な時になるんだ


記念碑を作ろうよ


大切な時になるんだ ああ・・・


(ギター)


(拍手)


無重力状態でダンスしたり、パフォーマンスを超スローモーションで見せたり、工場規模のルーブ・ゴールドバーグ・マシンを組み上げたり。OK Goは奇想天外なミュージックビデオのアイデアをどうやって考え出しているのでしょう? 曲 『This Too Shall Pass』と『The One Moment』のライブ演奏と合わせて、リードボーカルでギタリストのダミアン・クーラッシュが、このバンドの創作プロセスの裏側を案内し、ワクワク・ドキドキの見つけかたを教えてくれます。 ( translated by Yasushi Aoki , reviewed by Maki Sugimoto MD )

動画撮影日:4/24(月) 0:00
TED