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「ヒラブリ」って? 続々登場、新・養殖魚

4/12(木) 19:58配信

日テレNEWS24

Nippon News Network(NNN)

「ヒラブリ」という魚の名前を聞いたことはあるだろうか。多くの方が「初耳」ではないかと思うこの魚、実は、養殖で育てられた、いわば「新種」の魚なのだ。いま、こうした“新たな養殖魚”の開発と生産が進められている。

◆「ヒラブリ」とは?

東京・銀座にある飲食店『近畿大学 水産研究所』。近畿大学が世界で初めて完全養殖に成功した「近大マグロ」を食べられるお店だ。

こちらの店が今月、新たに提供を始めた“ある養殖魚”、「ヒラブリ」(「近大産ヒラブリの握り」600円・税抜き ※ディナーのみ・在庫終了まで)。

近畿大学 水産研究所・銀座店 杉村卓哉料理長「メスのヒラマサ、オスがブリの掛け合わせです」

聞き慣れない「ヒラブリ」という名前の魚。実は、ヒラマサとブリを掛け合わせた新たな養殖魚なのだ。一般的に、ヒラマサは歯ごたえがあり、ブリは脂のノリがよいとされている。『ヒラブリ』は、その両方を味わえるという。

◆実は45年前にも…生産成功に歴史

どのようにして養殖されているのか、和歌山・白浜町にある近畿大学・水産研究所の白浜実験場を訪ねた。

いけすの中で泳ぎ回る「ヒラブリ」。白浜実験場では現在、40匹ほどが育てられている。冬を越えて身が締まり、ズシリと重い魚体。出荷までは約2年、体長60センチ・3キロほどまで育てば出荷だという。

近畿大学 水産研究所・白浜実験場 菅家俊一さん「(ブリとヒラマサは)繁殖の時期とか、すんでる場所が違ったりするので、両親の成熟のタイミングを合わせないといけない。その辺が非常に技術的に難しいところになります」

実は近大は、約45年前にヒラブリの開発を試みたが、その時は失敗。しかし、その後も交尾に適した水温やタイミングの見極めなど研究を続け、2年前に初めて生産に成功したという。

現在、ヒラブリの料理は数量限定での提供だが、今後、客の反応をみて生産数を決めるとしている。

◆ニジマス×サクラマス=?

こうした新たな養殖魚の開発は、他でも行われている。海から遠く離れた山形県米沢市の内水面水産試験場では、川魚であるニジマスとサクラマスを掛け合わせた、その名も「ニジサクラ」の開発が進められていた。

県が5年前に開発を始めて、現在、大量生産に向け研究が行われている。ニジマスとサクラマスを掛け合わせたワケとは…

内水面水産試験場 粕谷和寿専門研究員「(サクラマスは)サケマス類の中でも特においしいと言われています。しかし、おいしい反面、飼いにくい神経質な特徴がある。ニジマスはとても飼いやすい魚で、加えて大型になる」

味のよさには定評があるものの、養殖に向かないサクラマス。養殖しやすく大きく育つニジマス。ニジサクラはそれぞれの特徴を受け継ぎ、育てやすい上に味がよく、さらに一匹から多くの身がとれるのが特徴だという。

今後、地域ブランドとして展開していくという。