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「子どもを…」子宮がない女性の思い

12/7(金) 3:53配信

日テレNEWS24

Nippon News Network(NNN)

ブラジルの研究グループは5日、生まれつき子宮のない女性が脳死となった人から移植を受け、世界で初めて赤ちゃんを出産したと発表した。実は日本にもこうした子宮移植に期待する女性がいる。その胸の内をうかがった。

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都内に住む40代の女性、えりさん(仮名)。

えりさん「23歳の時だったと思いますね。その時に初めて自分に子宮がないということをドクターから自分で聞きました」

生まれつき子宮がない「ロキタンスキー症候群」と告げられたという。

えりさん「まさか全部ないとは思ってなかったので、記憶がないくらいに衝撃を受けて、しばらくその、かなりショック状態になったと思います」

子宮がないえりさんは、妊娠、出産することはできない。その事実を付き合っていた男性に告白し、約5年前、結婚したが…。

えりさん「(夫は)やっぱり子どもは欲しいと言います。お互い自分の子どもがいたらそれはいいだろうなとは感じますね」

えりさんが妊娠するには、別の女性に産んでもらう「代理出産」があるが、日本では事実上、認められていない。

そうした中、5日、ロイター通信などによると、ブラジルのサンパウロ大学の研究チームは、えりさんと同じロキタンスキー症候群の女性(32)が、脳卒中で脳死になった女性から子宮移植を受け、女の子を出産したと発表した。

■「子宮移植」とは?

「子宮移植」とは、どのようなものなのだろうか?まず、子宮がない女性の卵子と夫の精子を受精させ、受精卵を凍結しておく。そして、提供者から子宮を摘出。それを女性に移植し、移植した子宮に受精卵を戻す。妊娠に成功した場合は、帝王切開で出産する。

これまで子宮移植ではスウェーデンなどで姉妹などから移植を受けて12人の赤ちゃんが誕生している。しかし、今回のブラジルのように脳死ドナーからの移植で赤ちゃんが誕生したのは世界で初めてだという。ブラジルの研究チームは、「医療の歴史で画期的な出来事。悩んでいる女性にとって新たな選択肢が生まれた」と話している。

一方、日本では、「子宮移植」は認められていない。しかし、慶応大学のグループが約9年前から研究を進めている。慶応大学ではサルの子宮を別のサルに移植して妊娠させることに成功していて、「ロキタンスキー症候群」の女性5人を対象に母親などの親族から子宮を移植する研究の実施を検討している。

えりさん「今(子宮)移植が話が進んだりしているので、そういう選択肢ができたらいいなというふうには感じています」

ただ、子宮移植は、心臓や肺などの臓器と異なり、「生命の維持」を目的としていないため議論を重ねる必要があるなど指摘する声もある。

えりさん「人間として意味があるのか、生きていて意味があるのかと感じることもあるんですね。子どもを授かる可能性があるとなっただけで、そういう苦しみは少し和らぐんじゃないかなと感じています」

日本でも、子宮移植の議論が求められている。
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