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“頭良くなる”スマートドラッグ輸入規制に

1/25(金) 18:44配信

日テレNEWS24

Nippon News Network(NNN)

“頭が良くなる”、“集中力が高まる”などの触れ込みで販売されている「スマートドラッグ」と呼ばれる薬。

ところが、健康被害の恐れがあることなどから、厚生労働省が今月から輸入の規制に踏み切った。

どんな薬なのか、そして健康への影響は。実際に使ったことのある人を取材した。

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本来、脳の病気の“てんかん”などの治療に使われる医薬品が、「集中力や学習能力が向上する」などとうたわれ「スマートドラッグ」という呼び名で流通している。

インターネットなどを通じて海外から輸入され、受験生などの間で広がりを見せ始めていた。

受験生や保護者にスマートドラッグについて聞いた。

受験生(中学3年)「興味は少しあります。使いたくはないです」

受験生(高校3年)「副作用怖いかなと」

息子が受験生の親「スポーツでいうとドーピングみたいなイメージしかない」

そんな中、厚生労働省は今月、「スマートドラッグ」とうたわれるもののうち、てんかんやうつ病の治療で使われる25種類の成分を含む医薬品について、医師の処方箋なしでの輸入を禁止にする規制を始めた。

規制については、ネットでも話題になっていた。

「買ってしまいました」「麻薬や覚醒剤と紙一重」「規制には賛成です」

健康被害の恐れもあるというスマートドラッグとは、どのようなものなのか。

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厚労省の規制の対象になったスマートドラッグを使ったことがあるという人に話を聞いた。

スマートドラッグを使っていた男性「5浪目のときに医学部予備校というのに行ったんです。そのとき、予備校の学費って1000万ぐらいするんです。絶対受からないといけないというのがあったし、海外の大学行った友達が『スマートドラッグをテスト期間使う』と聞いていたので、やってみようと。それがきっかけ」

男性は受験へのプレッシャーもあり、輸入代行業者を通じて海外から購入したてんかん患者用の薬などを、スマートドラッグとして使用したという。

スマートドラッグを使っていた男性「若干集中力は上がりました。確かに1割~2割ぐらい上がった感じでした」

その後、次第に量が増えていったという。

スマートドラッグを使っていた男性「1時間に1錠とかハイペースで飲んでいた。そうしたらおなかが気持ち悪くなる」

吐き気や不眠などの症状が出てきたという。

スマートドラッグを使っていた男性「もう使いたくなかったっていうのがあった。ずっと思っていたし受験もやめよう、別の進路に行こうってときにきっぱりやめました」

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男性が薬を購入していたという輸入代行業者のホームページには、スマートドラッグとあり、集中力、注意力の強化や学習能力向上などと書かれている。

この業者では、厚労省の規制を受けて、すでにスマートドラッグの販売を中止していた。

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本来の使い方とは違う目的で使用されていた医薬品。用途とは違う使い方をすることについて専門家に聞いた。

国立精神・神経医療研究センター 舩田正彦薬学博士「予期せぬ副作用が出てしまう。健康被害の発生につながる危険性が極めて高い、そういったもの」

舩田さんは、脳の機能が上がるなどの効果を証明するものはなく、本来、年齢制限があるものや、依存性があるものもあるため、医師の指導がない使用は危険だと指摘する。

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スマートドラッグを巡っては国民生活センターにも相談が寄せられている。

「15歳の息子のために頭が良くなるサプリを注文した。試しに自分が飲んでみたら吐き気や動悸(どうき)で苦しくなった」

親が子どものために購入するケースもあったという。

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取材した製薬会社は、薬はスマートドラッグとして開発したものではなく、医師の指導に基づいて用途を守って使用してほしいと呼びかけている。

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