ここから本文です

寺社フェスで、自分の本当の思い取り戻して

2019/12/3(火) 17:08配信

日テレNEWS24

Nippon News Network(NNN)

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見をうかがう「opinions」。今回のテーマは「お寺と神社についての意識調査」。東京都品川の常行寺・副住職の友光雅臣さんに話を聞いた。

日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネットが2018年に実施した「お寺と神社についての意識調査」によると「お寺、神社、どちらによく行きますか?」という問いに対し、全世代通した全体の約3分の1となる33.6%が「どちらにもほとんど行かない」と答えている。

特に20代の若い世代では、その割合が約55%に及んでいて、お寺や神社にはなかなか足を運ばない実態が見て取れる結果となっている。

そのような状況で「お寺にいく理由」については、1位が「お葬式、法事」、2位が「お墓参り」となっていて、従来から変わりない理由が上位を占めている。


――「檀家(だんか)離れ」や「後継者不足」がいわれるお寺の将来について友光さんにご意見をうかがいます。まずは、フリップをお願いします。

「諸行無常」です。諸々の行いは常に無であるという。

簡単にいってしまうと「変わらないものはない」ということです。仏教の中で、数少ない変わらない真理といいますか、常にものはうつろっていく、変わっていくという話があります。


――お釈迦(しゃか)様がそれをおっしゃったということですね。

ですので、今見てもらったように、数字的に落ちているのかもしれませんが、本当に価値感が多様化してきているんだろうなと思っています。


――価値感が変わっている中で、やはり宗教側の立場から友光さんは時代の変化に合わせてどのような取り組みをしているんですか?

今、ここにも映像を出してもらっているんですが、「向源」というイベントをやっておりまして「源に向かう」と書いて「向源」です。自分自身のやりたいこと、自分自身の本当の思いを取り戻しましょうというイベントをやっています。

「仏教離れ、宗教離れを食い止める」といわれがちなんですが、そもそもお釈迦さんとか宗教というのは、別に信者を増やそうとか、長く生き残れというふうには言っていません。むしろお釈迦さん、仏さん、神様というのは「人に信じてもらおう」と思っているのではなくて「人を信じてくれている」んですね。ですので、人間のことをすごく愛してくれているし、みんなのことを信じてくれているので、そういった意味では、僕らお坊さんとかお寺が皆に信じられるように頑張ろう、価値を作ろうというよりは、お寺に来てくれた人がほっとして、自分のことを少し振り返ることができたり、自分の思いに気づけるといいなあと思っています。そういうことを話し合ったら、僕は天台宗のお坊さんなんですが、他の宗派の人、他の宗教の人も協力してくれて、来てくれた人みんなが、日本文化も含めて、自分って何なんだろうとか、自分がやりたいこととは何なんだろうというのをもう一度、思い出してほしいです。


――ちゃんと立ち止まったときに「自分って何なんだろう」とか、「何がしたいんだろう」とか、特に就職活動前とか、人生の大きな転換期の前に皆さん悩まれたりしませんか。

そうですね、割と悩んだとき、答えを見つけたときに「私はこうした方がいい」とか、「これからはこういう時代だからどうだろう」というので、何か自分の外側にあるものに理由を求めてしまって、それで「こうしなきゃ」「ああしなきゃ」と思いがちです。

しかし、そうではなく「私はこうしたい」「ああしたい」というふうに自分の内側からくる思いを取り戻してほしいと思います。それに従ってもらいたいなと思うので、こういったイベントを通して、別に「宗教を信じましょう」ではなくて、自分のやりたいことをやっていきましょうと、背中を押せればいいなと思っています。


――ひとつだけ気になったのですが「向源」のイベントの中でDJをしているのですか。

DJもやっています。音楽から感じる部分もあってもいいと思います。ライブペイントで後ろの女の子が絵を描いていて、それに合わせて、僕が音楽を流すという。


――これでまた自分というものに向き合うという、これも新しい形でしょうか。

アートを見た時というのは、それを通して自分の感性というか自分の感想が出てくると思います。色々なものを通して、仏教でなくても、日本文化じゃなくても、色々なことを通じて自分の思いを確かめる、取り戻すということをしてもらえたらいいなと思います。


■友光雅臣さんプロフィル
一般家庭に生まれた友光さん。比叡山延暦寺での修行を経て天台宗僧侶に。現在は東京品川の常行寺で副住職を務めている。また、大学入学とともにDJをはじめ、渋谷、六本木を中心に活動。アメリカのバーニングマン、グアテマラのフェスなどでもプレイしている。2011年からは、宗派や宗教を超えて、さまざまな日本の伝統文化を体験できるイベント寺社フェス「向源」を主催。僧侶とDJの二足のわらじをはきこなしている。

【the SOCIAL opinionsより】

最終更新:2019/12/3(火) 19:04
日本テレビ系(NNN)

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事