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「この土地いくら?」今、カンボジアでは―

2019/12/4(水) 15:43配信

日テレNEWS24

Nippon News Network(NNN)

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「カンボジアにおける中国の影響力」。NPO法人JVCのカンボジア事務所・現地代表の大村真理子さんに聞いた。

中国が推し進める、巨大経済圏構想「一帯一路」構想。カンボジアはその拠点の一つで、中国は2016年までに、約1兆3千億円を投資している。また中国人旅行者も増加していて、カンボジア観光省の2018年のリポートによると、2017年、カンボジアを訪れた中国人旅行者は、約120万人だったのが、2018年には、約200万人に。対して日本人は、2018年でおよそ21万人にとどまっている。

ネット上では「アジアでは中国の力は大きい」「最近行ったが漢字の看板だらけ」「開発でカンボジアの人は豊かになったのか?」などのような意見があった。


――フリップをお願いします。

『調和のとれた開発』と書きました。経済発展で恩恵が一部にある一方で、現在の首都などの状況を私も見ていますと、例えば本当はこの土地で暮らし続けたかったと願っていた方々が土地を明け渡す形になっていたり、あとは、今、開発現場になっているところで昔から屋台をやっていた方が、中国から引っ越してこられた中華料理屋さんの陰に隠れてしまって生活が苦しくなったりとか、そういった話を現地で見聞きすることっていうのがあるんですね。

私が暮らしている村は、首都から車で、だいたい4~5時間かかる場所なんですが、最近はそこまで中国の人が、「空いた土地がないか」ということで見に来たっていうような話も村の人からありました。本当にカンボジアにいると、どこに行っても中国の勢いっていうのはすごく感じます。


――村の人の声というのはどうですか?

あまり、なぜ来たのかって深く理解されている方は多くなくて、何か中国の人が来て、空き地がどこで、いくらぐらいかっていうのを聞かれたんだけど、あれは何だったんだろうっていうような、そういった声が聞かれますね。


――都市と村の経済的な差というのはどれぐらいあるものですか?

やっぱりすごく大きくて、首都にいる方はもちろん、当然、現金収入もありますし、開発の恩恵を受けて、すごく経済的に豊かになった方もいる一方で、私が暮らす農村部なんかは、本当に暮らしがあまり変わらないですね。

なので、中国の開発がどうとか、どの国だったらいいとかそういったことは言い切れないんですけれども、「調和のとれた開発」と書いたのは…なんていうんでしょうね、そこに住む方の権利とか、意思がきちんと尊重される、今ある幸せが外部環境によって失われることがないような、誰にとってもいい開発というのにつながるといいなと今、カンボジアを見ていて、思っています。


――まさに現地にいるからこそ感じる、カンボジアへの思いですね。

そうですね。


■大村真理子さんプロフィル
NPO法人JVCのカンボジア事務所・現地代表。幼少期をバングラデシュ、小学生時代をシンガポールと海外で過ごし、世界の文化の多様さに強くひかれたという。一般企業勤務を経て、2014年よりJVC職員に、2017年12月よりカンボジア農村部に駐在している。外国人は自分しかいない農村で水不足を解消するため、ため池の掘削や作物の加工販売で現金収入につなげるなど現地の人々が安心して暮らせるサポートをしている。


【the SOCIAL opinionsより】

最終更新:2019/12/13(金) 1:05
日本テレビ系(NNN)

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